今年、有機EL(OLED)スマートフォンの出荷量が昨年より9%増える見通しだ。
9日、市場調査会社オムディアによると、今年OLEDスマートフォンの出荷台数は、前年比9%増の5億1300万台に達するという。昨年OLEDスマートフォン出荷量は4億7100万台だった。
今年、世界のスマートフォンの出荷台数は、新型コロナウイルスの影響により前年比13%減少すると見られ、全体のスマートフォンのOLEDの割合は急激に増えるとみられる。
OLEDパネルの中でも、フレキシブルOLEDの需要が今年前年比50%増える見通しだ。フォルダブルスマートフォン(折り畳みスマホ)の需要がフレキシブルOLEDの需要を増やした形だ。逆にリジッドOLED市場は12%の低下が予想される。新型コロナウイルスの影響や、低温ポリシリコン(LTPS)・薄膜トランジスタ(TFT)・液晶表示装置(LCD)などの素材との競争激化のためであるとのこと。
昨年、スマートフォンのディスプレイ市場においてOLEDパネルの浸透率は前年比4%ポイント増の30%であった。 OLEDパネルの出荷量は4億7100万枚で前年比16%上昇した。うちリジッドOLEDは3億1300万枚、フレキシブルOLEDは、1億5800万枚であった。
メーカー別では、サムスンディスプレイが昨年、スマートフォン用OLEDパネルを4億700万枚出荷し、市場シェア86%を占めた。しかし、サムスンディスプレイのシェアは少しずつ低下している。中国のBOEとエバーディスプレイ、ビジョンオックスなどのOLEDパネル出荷が増えた。サムスンディスプレイを除いた残りのメーカーの昨年のOLEDパネル出荷量は6400万台で前年比113%となった。
スマートフォンメーカー別では、昨年、サムスン電子のOLEDスマートフォンが前年比3%増の1億9400万台となった。アップルのiPhoneは、同期間に24%減の5600万台だった。
昨年、中国メーカーのOLEDスマートフォンは大幅に増えた。 ファーウェイとシャオミのOLEDスマートフォンは、それぞれ7300万台、2000万台だった。それぞれ前年比287%、120%上昇した。