SKイノベーションが、米国ジョージア州ジャクソンにある自社の電気自動車(EV)バッテリー工場のバックエンドプロセス装備を中国企業に委託したことが分かった。韓国メディア・ジイレック紙が報じた。
同紙によると、SKイノベーションは中国のオートウェル社(Autowell)のバックエンドプロセス装備を、アメリカジョージア州の工場に導入するという。バッテリーモジュールとパックの組み立て、物流自動化装備が対象である。AutowellとSKイノベーションの交渉が外部に知られたのはこれが初めてであるとのこと。同社はこれまで主にBAK、Lishen Batteryといった中国内企業にのみ装備を供給してきたとされる。
(参考記事:「SKイノ、米ジョージア州にさらに大型の投資へ、EVバッテリー工場」)
ジョージアの工場は、年産9.8GWhで設計されている。活性化のためのフォーメーションと物流自動化ラインはバッテリー生産プロセスの70%程度を占める。同紙によると、バッテリー材料を混ぜて正極と陰極を作る極板プロセス、各バッテリー素材を結合する組み立てプロセスより規模がはるかに大きいとし、ジョージア工場の生産量を考えると、Autowellが供給した物流自動化装備は最小1000億ウォン(約890億円)以上と推定した。
Autowellは中国無錫市に本社がある。2010年に設立され、物流自動化装備だけでなく、バッテリーモジュール、パック設計と生産も可能だ。SKイノベーションが作るパウチ型バッテリーをモジュールとパック単位で組み立てる。バッテリーパックは、バッテリーセルを一定の量で束ねて作ったものであり、電気自動車(EV)に最終的に搭載されるバッテリー形態をいう。
同紙は、追加投資が予想されるジョージア第2工場もAutowellが担当する可能性が高いとした。
ジョージア第1工場は2022年、量産を始める。SKイノベーションは年内、ジョージア第2工場に対する追加投資も検討し始めた。しかし、LG化学とのバッテリー営業機密関連の訴訟などで、今年中に投資が決まるかは不明であるという。
(参考記事:「[特集]EV電池をめぐる韓国企業同士の争いが終結か?米ITCが判決」)