韓国の情報通信技術(ICT)関連の輸出が先月まで2カ月連続で増加した。スマートフォンとパソコン・周辺機器を中心に輸出が拡大した。サムスン電子の「Galaxy Z flip」や「Galaxy S20」などの新規プレミアムスマートフォンの発売効果が現れた韓国メディアなどではみている。ソリッドステートドライブ(SSD)の輸出好調が持続した形だ。
13日、同国の産業省(産業通商資源部)によると、先月ICT輸出額は160億ドル、輸入額は94億4000万ドルと暫定集計された。貿易収支は65億7000万ドルの黒字だった。
輸出額は前年同月比1.1%増加した。携帯電話(10.2億ドル、11.3%↑)は、プレミアムスマートフォン発売効果により2カ月連続で輸出が増え、コンピュータ・周辺機器(12.3億ドル、77.6%↑)は、7ヶ月連続の増加を示した。
半導体(88.7億ドル、2.7%↓)の場合、システム半導体(26.6億ドル、32.9%↑)は、輸出好調が持続した。特に、システム半導体は歴代最高の輸出額を記録した。一方、メモリ半導体(56.6億ドル、13.5%↓)は、スマートフォンやPCなどの需要鈍化により減少した。
ディスプレイ(16.4億ドル、4.4%↓)輸出も停滞した。有機発光ダイオード(OLED)パネルがスマートフォンを中心に需要が拡大し、輸出が4.4%増加したが、液晶表示装置(LCD)パネルは、生産量の調整などで減少したためだ。
同じ期間、中小企業のICT輸出(15.6億ドル、1.8%↑)は、半導体(2.9億ドル、4.2%↓)とコンピュータ・周辺機器(1.2億ドル、8.7%↓)は減り、電気機器(2.0億ドル、16.1 %↑)は増加した。
地域別の輸出は、ICT輸出国である中国(香港を含む、76.3億ドル、5.6%↓)、欧州連合(9.4億ドル、1.2%↓)で減少し、ベトナム(24.5億ドル、7.9%↑)と米国(19.8億ドル、16.8%↑)で増加した。日本への輸出(4.1億ドル、18.9%↑)も、コンピュータ・周辺機器用の2次電池を中心に2カ月連続で増加した。
先月の輸入状況を見ると、半導体(41.6億ドル、4.1%↑)の輸入に関しては、システム半導体が30.8%増え、メモリ半導体は22.8%減少した。
ディスプレイは、部分品(1.2億ドル、11.5%↑)は輸入量が増加したのに対し、OLED(1.3億ドル、4.6%↓)とLCD(1.2億ドル、27.4%↓)は輸入が減少した。
主な地域別の輸入は、香港を含む中国(30.0億ドル、19.4%↓)で最も多く減少した。米国(7.5億ドル、2.5%↓)からの輸入も、コンピュータ・周辺機器を中心に小幅減少した。ただし、日本の(10.1億ドル、14.9%↑)とベトナム(9.1億ドル、2.0%↑)製品の輸入は増加した。