昨年、日本政府が韓国への輸出を規制(管理強化)した半導体用フォトレジスト(PR)が、今年に入り韓国の輸入量が20%以上増えたことが分かった。昨年末、日本側が首脳会談を経てフォトレジストの規制措置を一部緩和した影響によるとみられる。
しかし、フォトレジストと共に規制品目となっていたフッ化水素(エッチングガス)は輸入が大幅に減少したことが分かった。
21日、韓国の産業省(産業通商資源部)および関税庁などによると、2020年第1四半期(1〜3月)の韓国の半導体製造用フォトレジストの輸入は約8684万ドルで、前年同期比31.3%増加した。
フォトレジストは半導体ウェハ上に回路パターンを形成する「露光」工程に不可欠な素材だ。
今年第1四半期の半導体用フォトレジストの輸入の割合を地域別にみると、日本が約7780万ドルで89.6%を占めた。
今年、日本でのフォトレジストの輸入は前年同期(6124万ドル)と比較すると27%、直前四半期(5078万ドル)と比べれば53.2%増えている。数量基準でも2019年第1四半期より27.4%増加した。
日本による輸出規制措置の後、5ヶ月を経た昨年12月20日に日本の経済産業省はフォトレジストの対韓国輸出を「緩和」する措置を打ち出しており、その効果が表れた形だ。
しかし、フッ化水素の場合、今年日本からの輸入が大幅に減少したことが分かった。
2020年第1四半期の日本からの半導体製造用フッ化水素収入は約238万ドルで、前年同期比88.4%減少した。直前四半期の2019年第4四半期(366万ドル)と比較しても35.2%減少した。
日本からのフッ化水素の輸入は昨年の輸出規制がなされる前までの1〜6月に月平均562万ドルほどだった。しかし、輸出規制が施行された2019年7月に約96万ドルと半分以下に激減し、8〜9月には皆無だった。
韓国企業は、中国からの輸入を増やしており、今年第1四半期の韓国の全フッ化水素輸入額1890万ドルのうち、中国からの輸入が1313万ドルとなった。全体の69%にのぼる。
2018年と2019年の同輸入額に占める中国の割合は、それぞれ52%、50.8%であったのと比較すると17%以上上昇した形になる。
(参考記事:「フォトレジスト輸出緩和、韓国企業など歓迎」)
(参考記事:「「フォトレジストのみ緩和」の背景」)