LGイノテックがLED事業を分割売却した。複数の韓国紙が報じた。売却先はウリE&L(Wooree E&L)とソウル半導体(Seoul Semiconductor)だ。
電子専門メディア・ジイレック紙によると、LGイノテックはLED事業の分割売却を決定し、BLU用LEDの営業権を上記二社に譲渡したという。BLU LEDは液晶表示装置(LCD)パネルの製作に使われる光源だ。 LCDディスプレイを適用したノートパソコンやTVなどに使用する。
ウリE&LはLGイノテックのノートパソコンとモニター、サイネージ(看板)用BLU LEDのすべての営業権、TV用BLU LEDの営業権の一部を確保したという。同営業権は、LGディスプレイを介しLG電子とデル、ヒューレットパッカード(HP)などに納品する権利であるとジイレック紙は伝えている。
ソウル半導体は、LGイノテックのLCD TV用BLU LED営業権の半分以上を得たという。両社はすでに今年初めからLGイノテックから割当を受け、生産を開始していたとのこと。
一方で同紙は、LGイノテックが営業権以外の生産設備は中国企業を相手に売却を進めているという関係者の話も伝えている。
LGイノテックのLED事業は同社が上場した2008年以来、12年連続の赤字だった。昨年までLED事業部の累積営業損失は約1兆ウォン(約900億円)となっている。
金融メディア・ベル紙によると、LGイノテックはLEDなどの不良事業を整理することで今後の収益性の改善が期待されるとしている。