サムスン電子がポリイミドフィルムの特許を出願した。韓国のMTN(マネートゥデイ放送)が20日報じた。
ポリイミドは、イミド結合を含む高分子であり、極めて頑固な性質を持ち、基板の処理から保護フィルムまで、様々な分野に活用できるとされる。
MTNによると、サムスン電子は昨年度の日本の輸出規制(輸出管理強化)以後、ポリイミドフィルムの新しい供給元を模索し、自社での技術開発も促進させたという。
サムスン電子のサムスン総合技術院のフィルム素材ラボは先月末、ポリイミドフィルムに関わる、「ポリアミドイミド共重合体、ポリアミドイミド共重合体を含むフィルム及び上記フィルムの製造方法」という名の特許を出願した。同技術は、フレキシブルディスプレイ用の基板、タッチパネル、光ディスク、保護フィルムなど、幅広い分野で活用することができるとMTNは予想する。
サムスン電子はMTNの取材に対し、「個別の特許に関して明らかにすることはできない」としつつ、「フォルダブル(折りたたみ)市場でのリーダーシップを確固たるものにするため、あらゆる可能性を検討し、多様な技術開発と協力を模索している」と明かしたという。
上記の特許以外にも、サムスン電子は2009年からポリイミドフィルムに関わる特許を多数出願し、フレキシブルディスプレイ(柔軟性のあるディスプレイ)の時代に備えてきたとMTNは指摘。ポリイミドフィルムはサムスン電子のフォルダブルフォン(折りたたみスマホ)の核心部品だ。
MTNによると、業界関係者は、「超薄型ガラス(UTG)の強度が足りないため、透明ポリイミドフィルムを上部に配置する、UTGをコーティングする方式で活用することができる」と明らかにしたという。
サムスン電子が先月末に出願した特許は、次期フォルダブルフォンにはまだ適用されないだろうとMTNは伝えた。
(参考記事:「ムン大統領、フッ化ポリイミド国産化企業視察」)
(画像:MTNの放送キャプション)