韓国の電子系専門メディア・ZDNet Koreaは「LGディスプレイが来週から中国広州のOLED(有機発光ダイオード)工場の生産秒読みに入る」と25日報じた。
同紙によると、LGディスプレイは来月初めに、中国TVメーカーを対象に、広州工場で生産されているOLEDパネルの品質認証(quality certification、QC)を進行する予定であるという。
同紙は、「今回品質認証が正常に終了すると、昨年8月に完成した広州OLED工場は9ヶ月ぶりに本格的な稼動に突入することになる」と伝えた。
LGディスプレイの広州OLED工場は、本格稼働が遅れに遅れており、この間の新型コロナウイルスの影響により、さらに開始時期が延期されていた。メディアによっては、第3四半期にズレ込むという予想もあった。
LGディスプレイは現在、シャープ、ファーウェイ、ハイセンス、シャオミなど世界約2社にTV用大型OLEDパネルの供給契約を結んでいるとされる。
広州工場の本格稼働が始まれば、上記企業へのOLEDパネル供給が正常化し、LGディスプレイの収益にも反映される。しかし、新型コロナウイルスの影響により、消費市場は冷え込んでいる。ユーロ2020や東京オリンピックの延期により、有機ELテレビの購入需要も当初見込みより盛り上がらない可能性も取り沙汰されている。
(参考記事:「LGDが国内工場に露光装置を導入か? 広州工場は未だ本格稼働せず」)
(参考記事:「LGディスプレイの社員290人、広州に出発」)
(参考記事:「[特集]LGの有機ELパネル供給に狂い。五輪商戦を前に不安広がる」)
(画像:LGディスプレイの広州工場=同社提供)