韓国大統領、素材・部品・装置など国産化の対象を大幅拡大

韓国のムン・ジェイン大統領は9日、「素部装2.0」戦略を提示した。

「素部装」とは半導体など重要産業の「素材・部品・装置(機器)」の略語であり、昨年の日本による対韓国輸出規制(輸出管理強化)以来、これら国産化を目指して、頻繁に使われている用語である。
 
(参考記事:「ムン大統領、フッ化ポリイミド国産化企業視察」)
(参考記事:「ムン大統領も激励、韓国浦項にEVバッテリー大規模リサイクル工場」)
 
聨合ニュースなどによると、ムン大統領はこの日、「素部装」の内製化を積極的に進めるSKハイニクスの利川(イチョン)事業所を訪問し、「素部装2.0」戦略を発表したという。

同戦略では、▲コア管理品目を100件ら338件に拡大▲先端産業の誘致と国内Uターン企業支援の強化▲グローバルサプライチェーンの安定のための国際社会との協力強化などの目標が含まれたとのこと。

この日、韓国産業省(産業通商資源部)は、ムン大統領が明らかにした「素部装2.0」戦略の具体的な資料を好評した。それによると、コア管理品目338件については、▲半導体‧バイオ‧未来車という「ビッグ3」と先端素部装品目158件▲自動車、電子‧電気、ファッションの3大業種180件▲バイオ、環境‧エネルギー、ロボットなど新産業などで構成されるという。 2022年までに、同分野の技術開発に5兆ウォン(約4600億円)以上を投入するとのこと。

聨合ニュースによると、ムン大統領は、「各国の封鎖措置と自国中心主義の拡散によりグローバル分業構造に亀裂が入ったが、逆説的にコロナは世界が緊密に繋がっているという点を証明している」としたうえで、「国際分業構造の安定と自由貿易の守護がポストコロナ時代の重要な価値になるだろう」と述べたという。
 

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