[特集]インドのスマホ市場、中国製ボイコットで韓国製が躍進か

先月、インド – 中国の国境地帯であるヒマラヤガルワン谷において、両国の兵士が肉弾戦を繰り広げ、インド人約20人が死亡したことをきっかけに、インド政府が対中国強硬姿勢を取り出した。

ウォールストリートジャーナルなどによると、インド政府は、個人情報保護を理由に「Tik Tok」など、中国系の59のアプリケーションを使用禁止にした。また、中国から輸入した貨物を全数調査対象にかけていると伝えられており、経済制裁のような様相を呈している。
 

 
インドへの強硬姿勢は民間にも飛び火し、中国製品への不買運動が広がっているといわれる。韓国メディアなどでもこの動きに注目しているが、なかでもインドのスマートフォン市場への影響に対しての関心が強いようだ。
 

■「遥かなる」インド市場

というのも、インドのスマートフォン市場はシャオミなどの中国企業が強く、市場全体の約7割を占めている。かつてインド市場シェア1位だったサムスンも3位にまで順位を落としていた。カウンターポイントリサーチによると、第1四半期のインドのスマートフォン市場においてシャオミが30%で1位を占め、ビーボ(17%)、サムスン電子(16%)、リアルミ(14%)、オッポ(12%)が、その後に続いた。

インドのスマートフォン市場は、中国市場に次ぐ規模を持つ。市場調査機関ストラテジーアナリティクスによると、インド市場におけるスマートフォンの出荷台数は昨年1億5340万台となっている。規模としては中国の4割の水準だが、今後の伸び代は中国よりも大きいとされる。

スマートフォンの世界シェア1位を維持したいサムスンにとっては絶対に取りこぼせない市場だ。そのため、サムスン電子はインド・ノイダに1億台超の生産量を持つ工場を建てるなど、しっかりテコ入れを行っている。

そのため、同地での中国製不買運動は、サムスンにとってはまたとない機会になる。現在のところ、不買運動後の出荷増減についてはまだ集計されていないため不明だが、現地シェアランキングでは低位だったLG電子のスマートフォンが5-6月に比べ10倍の売れ行きを示しているとの情報も伝えられている。
(参考記事:「インドのスマホ市場、中国産不買運動でLGなど躍進か」)
 
一方で、市場シェア1位だった中国企業シャオミは、現地販売ストアに掲げる看板に、急遽「メイドインインド」の文字を入れたと各紙が報じている。また、不買運動と同時に、中国からの輸入貨物の出荷が全量検査で遅れていることから、スマホ製造のためのパーツを入手できず、生産にも支障をきたしているという報道もある。

サムスン電子は不買運動の前からインド市場でのシェア奪還を伺っており、同市場のボリュームゾーンを狙い、Galaxy M01、M11、A31、A21Sなど中低価格モデルを相次いで投入した。Mシリーズは、インドで最初に発売された。

LG電子もシェアランキング上位には入っていないが、やはりインド市場を重視し、同市場だけのカスタムモデルを出すなどテコ入れを図っていたと伝えられる。
 

 

■今後の見通し

カウンターポイントリサーチは、「サプライチェーンの混乱と製造中止により、中国ブランドの需要が持続されたとしても、市場に製品を流通することができないが、サムスンは韓国と中国での部品供給を受けることができ、第2四半期に2位になるだろう」予想している。

イ・ギュハNH投資証券研究員は「(サムスンは)インドで中国製品不買による恩恵を6月から受ける可能性が高いとみている」とし、「下半期にも、インドによる対中国輸入規制と不買運動が続けば、更なる利益の可能性も高く、サムスン電子と関連部品メーカーには肯定的な要素ではある」と説明した。

ユージン投資証券のノ・ギョンタク研究員は、「サムスン電子は今回の事態をきっかけに、インドや新興市場で高い販売を記録する」とし、同社製品にモジュールを供給する企業などの実績回復を予想している。
 
 
(参考記事:「サムスンディスプレイ、インドにスマホパネル工場建設か」)
(参考記事:「サムスン、インド市場のシェア後退。中国勢は好調」)
 

執筆:イ・ダリョン=編集長

 
 

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