韓国政府は15日、ヤン・ソジン駐ジュネーヴ代表部1等書記官がWTOの金融サービス貿易委員会(Committee on Trade in Financial services)で議長(任期1年)に選出されたと発表された。
金融サービス貿易委員会は、WTOサービス貿易理事会(CTS、Committee on Trade in Services)傘下の4つの委員会の一つであり、金融サービス貿易に影響を与える各国の規制政策関連情報を共有し、WTOサービス貿易協定(GATS)上の金融サービス条項の履行を監督する機関である。
WTO加盟国164カ国は、技術発展に伴う金融環境の変化に対する対応策などを議論し、金融サービス規制の解消のための透明性強化方案などを協議している。
サービス貿易は、世界のGDPの65%を占めており、生産性の向上と雇用の拡充に相当部分寄与し、通信・金融・輸送・建設など幅広い分野でグローバルバリューチェーン(Global Value Chain)に結ばれ、商品貿易よりも多く付加価値を創出しており、その重要性が増大している。
韓国政府は、金融サービス市場の国際化や、新型コロナウイルス以降のデジタル経済への移行のなかで、WTOの金融サービス貿易理事会の議長への選出は、金融政策と貿易システムとの間の調和などWTOの金融サービスの議論に韓国側が積極的に貢献できる契機になると期待した。
ヤン・ソジン1等書記官は、延世大経済学科を卒業した後の2005年に外交通商部に入省。以後、駐米韓国大使館や青瓦台の国家安保室などで従事した。
一方で、韓国政府は、WTOの次期事務総長選に自国のユ・ミョンフィ通商交渉本部長を擁立している。