サムスン電子が来年生産する予定とされていたクアルコムの次世代チップが、ライバルである台湾のTSMCに移ったという報道が出ている。
7日、チョソンビズ紙は「ギズモチャイナ」の報道を基に、「クアルコムがサムスン電子5ナノ工程を経て製造しようとしていた、次世代5G(第5世代移動通信)モデムチップ《X60》と主力の統合チップ《スナップドラゴン875》の一部物量をTSMCに任せる」と伝えた。
(参考記事:「サムスン・ファウンドリ、クアルコムの5Gモデムチップ生産へ」)
(参考記事:「サムスンとTSMCを競わせるクアルコム」)
また、「TSMCは5ナノ工程を本格的に稼動し始め生産余力があるが、アップル・AMDから大量注文を受けた状況であるため、クアルコムの次世代チップを生産する時点は、来年下半期から可能」であると付け加えた。
同紙によると、業界では、サムスン電子が5ナノ工程の収率の安定に励む最中、米国の制裁影響により中国ファーウェイの受注生産分が減ることでTSMCに余力が生じたことが背景にあるという。
サムスン電子は最近、第2四半期の業績カンファレンスコールで、「第2四半期5ナノ量産に着手しており、収率は、従来の計画通り改善している」と述べている。
市場調査機関のトレンドフォースによると、第2四半期TSMCのファウンドリ(半導体受託生産)市場シェアは51.5%に達する見込みである。微細工程で唯一TSMCを追うサムスン電子は18.8%のシェアに留まっている。