サムスンディスプレイがモバイル用のフレキシブルOLED(有機発光ダイオード)パネル市場でのシェア1位の座を維持した。ただし、第2四半期の出荷台数が急減し、シェアも大幅に減少した。
11日、市場調査会社ストーン・パートナーズによると、サムスンディスプレイは、第2四半期(4~6月)に2,930万枚のフレキシブルOLEDパネルを出荷し、業界1位を記録した。
(参考記事:「モバイル用OLEDパネル市場、サムスンDがシェア90%台を維持」)
(参考記事:「中国BOEのフレキシブルOLED、サムスン「Galaxy S21」には不採用か」)
ただし上半期(1~6月)にサムスン電子の主力製品である「Galaxy S20」シリーズが販売不振だったことや、ファーウェイの「P40 Pro」へのパネル供給量も予想より減少したことから、出荷量が第1四半期(1~3月)より22.6%減少した。同期間の市場シェアは81.9%から63.2%へと低下した。
第3四半期には、Appleの「iPhone12」用パネルの出荷があるため、出荷量は回復するとみられる。ストーン・パートナーズは、サムスンディスプレイの第3四半期(7~9月)の出荷量を4000万枚以上と予想した。
2位を占めた中国のBOEは、第2四半期(4~6月)の出荷台数が1,130万枚となり、前四半期(390万枚)より188.7%急増した。 「P40」、「P40 Pro」、「HONOR30 Pro」、「nova 7 Pro」など、ファーウェイの上半期の主力モデルに対するメイン供給元を務めたことで出荷が大幅に増えたとみられる。市場シェアも24.4%と、前四半期(8.5%)に比べ大幅に増加した。
LGディスプレイは、第2四半期410万枚のフレキシブルOLEDパネルを供給し、8.9%のシェアで3位となった。シェアは第1四半期(1~3月/8.5%)に比べ小幅上昇した。続いて4位はVisionox(ヴィジョンオックス)、5位はCSOTが占めた。これらのシェアはそれぞれ1.9%、1.5%と集計された。
一方、サムスンディスプレイは、第2四半期(4~6月)にリジッド(フラット)OLEDパネル市場において90%という圧倒的なシェアを維持したことが確認されている。