韓国メディア「電子新聞」(23日)によると、韓国の半導体・ディスプレイの主要素材・部品・機器メーカー32ヶ所の今年上半期の実績が、半導体不況を経験した昨年に比べ、おおむね改善されたことが分かった。背景には、サムスン電子による設備投資があるという
サムスン電子によると、今年上半期の半導体設備投資額は14兆6901億ウォンで、昨年上半期に比べ66.47%増加したことが分かっている。それにより、韓国内の関連素材・部品・装置企業の実績にも波及効果を生み出した。
韓国最大のセメスは上半期、歴代最大の売上となる1兆1720億ウォン(約1040億円)と実績を上げた。「同社は昨年上半期133億ウォンの営業損失に被った、今年は1996億ウォンの黒字を記録して、半導体装置メーカー32社のうち独歩的な実績1位を記録した」韓国経済新聞は伝えた。
同紙によると「セメスは東京エレクトロン(TEL)が主導していたコンタクトプロセス装置の国産化に成功し、西安工場に関連する機器を多く供給するなど、サムスン電子の工程の重要な機器の供給に貢献した」と分析した。
ウォニックIPSは、市場予想を上回る4853億ウォン(約431億円)の売上高、657億ウォン(約58億円)の営業利益を上げた。営業利益は、前年同期より約62%増加した数値だ。
同紙は、「ウォニックIPSは、サムスン電子のEUVファウンドリライン、平沢、シアンなどサムスン電子が投資するほとんどの生産設備に様々な種類の前工程装置を納品している」とし、「特に先端半導体が生産されるEUVファウンドリラインにウォンイクIPS主要機器が入る売上高が大幅に上昇した」と評価した。
上記二社以外では、サムスン電子のファウンドリラインにドライエッチング(GPE)装置を新たに納品したテス(TES)社や、SKハイニクスに新規ポンプ供給が有力紙されるエルオーティーバキューム(LOT VACUUM)、SiCリングの販売が好調とされるティーシーケイ(TCK)、ペルリクル製造企業のエフエスティー(FST)、ブランクマスク企業であるエス・アンド・テック(S&S TECH)などの業績好調について伝えた。
(参考記事:「[特集]サムスン電子の今後の見通しを読む(カンファレンスコールから)」)
(参考記事:「サムスンQDディスプレイ装置は韓国セメス社から導入。内製化すすめる。」)
(参考記事:「[特集]サムスンとも深い関係、ウォニックIPS社とは?業界2位の半導体装置大手」)