[特集]世界の電気自動車産業の趨勢と韓国の課題…スタンド数・政府支援など脆弱

日本の経団連に該当する、韓国の全経連(全国経済人連合会/FKI)は17日、「電気自動車市場のグローバルトレンドおよび示唆点」という題の分析レポートを発表した。世界の電気自動車市場の概況や、韓国の置かれた現在地、必要な対策などを提言した。以下に詳細を掲載する。

全経連は報告書において、①需要者カスタム型の充電インフラの拡充、②電池原材料の需給安定のための海外資源開発の強化、③多様な電気自動車のラインナップ構築、④新型コロナウイルスを契機とした電気自動車への支援強化など、韓国の電気自動車の競争力拡大案を提案した。
 

オランダ、ノルウェー2025年に内燃機関自動車の新車販売中止などCO2規制強化
電気自動車、年平均20%以上の成長… 2030年代後半になると、内燃機関自動車を販売量で追い越す

全世界的に主要国が、自動車が排出するCO2削減のために内燃機関自動車規制を強化している。国際エネルギー機関(IEA)によると、最初に内燃機関新車販売を中止する国は、オランダ、ノルウェーでその時期は2025年であると報告した。

続いて、ドイツ、イスラエル、インドが2030年、英国が2035年、フランス、スペイン、シンガポール、台湾は、2040年には内燃機関の新車販売を中止する計画であると思われる。また、ブルームバーグ新エネルギー・ファイナンス(BNEF)などの主要機関によると、世界的な電気自動車市場は、販売台数ベースで2030年まで年平均約20%以上増加する見込みであり、2030年代後半になると、電気自動車の世界市場シェアは内燃機関自動車を超えるものと見られている。
 

世界30大電気自動車メーカーのうち韓国は1社のみで販売比率5.4%に過ぎず

グローバル電気自動車市場の爆発的な成長見通しにもかかわらず、2019年基準の世界30大電気自動車メーカーの中で、韓国企業は一社のみとなっている。国別グローバル電気自動車メーカーを調べた結果、中国では18社、アメリカとドイツが3社、フランスと日本が2社、韓国とインドがそれぞれ1社となった。 30大企業のグローバル販売シェアを見ると、昨年、韓国企業は121,952台を販売し5.4%のシェアを記録した。企業別の電気自動車販売順位ではテスラ(米)が375,752台、ルノー‧日産(仏)が204,569台、BYD(中)が197,146台の順となった。

一方、昨年の各国における電気自動車の販売台数を見ると、韓国内の販売量は、全世界の販売台数の1.6%であり、順位も11位に過ぎないことが分かった。 2019年基準の国別市場規模は、中国が世界の過半を超える52.9%で1位を占め、続いて米国14.3%(2位)、ドイツ4.8%(3位)、ノルウェー3.5%(4位)、日本の1.9 %(9位)、韓国1.6%(11位)の順だった。
 

韓国の電気自動車の充電スタンド数は、中国の0.8%、米国の1.4%水準

電気自動車の競争力強化のためには、まず最初に、需要者カスタム型の充電インフラの拡充が必要である。全経連は、韓国の電気自動車の充電器数が主要国に比べて非常に不足していると明らかにした。 ’19年末で、韓国の充電スタンドの数は、中国の0.8%、米国の1.4%、日本の10.1%水準に過ぎない。

隣国の日本は、国土面積が韓国の約3.8倍の大きさだが、充電スタンド数は昨年基準で22万7千となり、韓国の2万3千よりも約10倍多い。今年に入り、韓国も充電インフラの拡充のために多くの努力をしているが、まだグローバルレベルでは十分ではない状況だ。特にガソリンスタンド、駐車場、共同住宅、職場など、充電需要の多い場所に、民間事業者の充電インフラ投資の誘導が必要であると全経連は主張した。

第二に、電気自動車バッテリーの核心原材料であるコバルト、リチウムなどの安定的に確保するために、海外資源開発に乗り出す必要があると全経連は主張した。中国は2005年から南米、アフリカにそれぞれ1,449億ドル、2720億ドルを投資し、リチウムとコバルトなどの素材確保のための資源外交を進めている。

日本政府は、2009年に「希少金属確保のための4つの戦略」を策定し、総合商社の海外鉱山開発を支援している。経済産業省は今年、希土類、コバルトなど34の重要な金属の供給安定化のための特別な統制を強化している。全経連は、韓国はリチウムとコバルト自給率が0%に近く(’17年基準)、バッテリー原材料のほとんどを中国からの輸入に依存しており、国家レベルの資源開発努力が重要であると強調した。
 

電気自動車のラインナップの多様化、コロナ以降のグローバル電気自動車市場の先取りのため国家的支援も必要

第三に、電気自動車の市場シェアを拡大するため、様々な電気自動車ラインナップを揃える必要がある。フォードは、2022年までに40種、BMWとGMは2023年までにそれぞれ25種、22種の新たな電気自動車を発売する予定だが、現代自動車(ヒュンダイ自動車)は来年9種の新車を開発するとの見通しだ。

第四に、コロナを契機に、電気自動車への政府支援を強化しなければならない。今年の新型コロナウイルス流行以降、電気自動車市場を先取りし、電気自動車の普及率を高めるため、主要国は素早く動いている。コロナ対策の一つとして、電気自動車の購入補助金が導入され、フランスは同補助金を従来の6千ユーロから7千ユーロに、ドイツは3千ユーロから6千ユーロ、イギリスは6千ポンドにまで引き上げた。一方、韓国はコロナ克服のための補助金を特に設けていない状況だ。

キム・ボンマン全経連国際協力室長は、「最近、主要国が環境規制の強化により、内燃機関自動車の退出制作を拡大し、グローバル電気自動車市場が急速に成長している」とし、「韓国企業がグローバル市場での競争力を備えるためには、政府レベルでの電気自動車コア原材料に対する資源開発努力が必要であり、企業レベルでもグローバル企業レベルと同様、様々な電気自動車モデルのラインアップを構築しなければならない」と述べた。
 
(参考記事:「[特集]電気自動車バッテリーで「全方位外交」を進める現代自動車」)
(参考記事:「1~7月の世界のEV車市場シェア、現代自動車が4位に」)
 
(写真:現代自動車の電気自動車コンセプトカー=同社提供)
 

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