[特集]韓国100大企業、半導体を除くと利益急減&借金急増…シンクタンク分析

韓国経済研究院(KERI)は15日、「コロナの影響にも保たれた企業投資、不確実性の拡大により借入は急増」という題のレポートを発表した。韓国の100大企業を対象にした同レポートの分析によると、韓国企業の営業利益が急減し、借入金も急増していることが分かった。一方で、投資は前年の水準が保たれているようだ。以下に概要を紹介する。
 
(参考記事:「[特集]韓国の相続税制は改善必要、日本に次いで2番目に高い…シンクタンク提言」)
 
KERIによると、韓国の半導体を除く国内主要企業は、新型コロナウイルスによる業績悪化に直面しつつも、投資に関してはほぼ前年水準を保っていることが分かった。KERIが韓国の100大企業(※1)による今年第3四半期までの実績を分析したところ、100大企業のうち、最近業況好調を享受している半導体企業(サムスン電子、SKハイニクス)を除くと、第3四半期までの累積営業利益は前年同期比でマイナス21.9%と急減したことが分かった。一方、投資についてはは、サムスン電子とSKハイニクスを除外しても、同じ期間でマイナス3.3%と小幅の減少に留まっている。

(※1:上場企業のうち、’19年の売上高上位100社(個別・独立財務諸表基準、金融業を除く)

サムスン電子とSKハイニクスを除く財務活動キャッシュフローは昨年のマイナス4.3兆ウォン(純流出)から、今年はプラス3.9兆ウォン(流入)へと転換したが、不確実性の拡大により、企業の借入依存度が高まっているとKERIは指摘した。

好調にみえるのは半導体産業好調のため

KERIは、昨年の上場企業の売上高上位100社の個別・独立財務諸表を分析した結果、100社の今年第3四半期までの累積売上高は611.6兆ウォンと前年同期比で3.9%減少したが、営業利益は同期間で6.8%増となる35.9兆ウォン、投資は11.7%増となる49.8兆ウォンを記録した。

しかし、このような実績は、半導体産業による影響が大きく作用している。第3四半期までの累計で100社の営業利益の半分(18.4兆ウォン、51.3%)を占めるサムスン電子とSKハイニクスを除けば、残りの98社の営業利益(17.5兆ウォン)は、前年同期比で21.9%も急減した。投資(23.7兆ウォン)は3.3%の小幅減少に留まった。KERIは今年第3四半期に企業実績が反発したようにみえるのは、半導体産業が韓国経済に占める比重が高いことによる一種の錯覚であり、本格的な景気反発とみるにはまだ難しいと評価した。ただし、悪材料の中でも企業が前年と同水準の投資を執行したことは肯定的であると説明した。

借入による現金流入11.8兆ウォンの増加、不確実性を前に現金を増やす企業

KERIは主要企業の現金性資産および借入規模が大幅に増加したことに注目した。 100大企業の今年の第3四半期までの累積営業活動キャッシュフロー(74.7兆ウォン)は、前年同期比で23.3兆ウォン増加したが、同時に財務活動キャッシュフロー(△1.0兆ウォン)と現金性資産(113.1兆ウォン)も同期間にそれぞれ11.8兆ウォン、19.5兆ウォン増加した。これは国内外の不確実性の拡大のために、企業が営業活動を通じて稼いだお金を借入金の返済に使用せず、現金で保有する心理が拡大したものとKERIは解釈する。実際に100大企業の現金性資産は、昨年第2四半期以降5四半期連続で増加し、最近5年間の最大値を記録した。

サムスン電子とハイニクスを除くと、財務活動キャッシュフローは昨年マイナス4.3兆ウォンの純流出となっており、今年のプラス3.9兆ウォン(流入)に転換された。財務活動キャッシュフローの増加幅(+8.2兆ウォン)は、営業活動キャッシュフロー(+5.9兆ウォン)を上回ったが、これは半導体を除く主要企業の借入依存度が拡大されたことを意味する。

チュ・グァンホKERI経済政策室長は、「半導体を除く主要企業が今年新型コロナウイルスの直撃を受け、第3四半期までの業績不振が続いたことに加え、最近の新型コロナウイルスの再流行をはじめとする国内外での不確実性が大きくなっており、今後の展望を予測することができない状況」とし、「企業が保有している現金が投資・雇用→生産→利益の好循環につながることができるような不確実性解消のための政府の先制的政策支援が必要だ」と強調した。
 
(参考記事:「[特集]日米などと比べて規制範囲の広い韓国の流通規制」)
(参考記事:「[特集]韓国の対日輸入依存度が低下… 半導体素材や装置、自動車部品など減少」)
(参考記事:「[特集]外国人の目に映る韓国の投資環境…その魅力と問題点」)

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