サムスンディスプレイは26日、低消費電力スマートフォン用OLEDを新たにリリースすると発表した。
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サムスンディスプレイによると、同社は、前作に比べ、発光効率を大幅に改善したOLEDの新規有機材料の商用化に成功し、消費電力を16%以上下げることができるスマートフォン用OLEDを開発した。このパネルは、最近、サムスン電子が公開した「Galaxy S21 Ultra」に最初に適用された。
OLEDは、別途の光源なく電流が流れると、自ら光を発する有機発光材料を使用して色を表現するため、有機材料の効率は、ディスプレイの消費電力、広色域、高輝度、HDR、屋外視認性などに大きな影響を与える。
サムスンディスプレイが新規開発した有機材料は、有機物層から電子の移動速度をより迅速かつ容易に改善し、発光効率を大幅に高めた。少ないエネルギーで、より明るい光を出すことができるという意味で、動画視聴が増えるであろう5G時代にスマートフォンの使用効率化に役立つと予想される。
ディスプレイは、スマートフォンの消費電力に大きな影響を与える要素であり、ディスプレイの消費電力低減を介してスマートフォンの使用時間を増やす効果が期待できる。
世界最大OLEDメーカーであるサムスンディスプレイは有機材料技術分野の「超格差」競争力確保のために、過去10年間にグローバル素材企業と緊密に協力し、その専門人材を拡大するなど、材料技術力の向上に力を集中している。特に最近3年間は、韓国、米国、中国、日本、ヨーロッパなどで、毎年370件以上のOLEDの有機材料関連特許を出願しており、2020年の累積基準で5千件の関連特許を保有している。
ベク・ジホ=サムスンディスプレイ中小型戦略マーケティング室長(副社長)は、「大画面と高速駆動、高精細などのディスプレイ技術が年々進化を重ねる中で、これを効果的に実現する低消費電力技術に対する需要も高まっている」とし、「サムスンディスプレイは、これまで蓄積した業界最高レベルの材料技術をもとに、お客様の新製品の性能向上に寄与するだろう」と述べた。
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(写真:サムスンディスプレイ提供)