サムスン電子とLG電子が、米国において同時に提訴されたことが分かった。相手はパテントトロール(特許怪物)と呼ばれる特許専門企業だ。
(参考記事:「サムスン、米でIoT関連特許訴訟を起こされる…相手はまた「特許怪物」」)
韓国メディアなどによると、サムスンとLGを相手に訴訟を提起した企業は、すでに海外で韓国企業を相手に数回にわたって特許紛争を起こした欧州の特許専門管理会社(NPE)と同じグループの所属で、事実上、同一会社であるという。
26日、アイルランドのダブリンに本社を置く「Sonrai Memory」は現地時間の23日、米国テキサス州西部地方裁判所にサムスンとLGを相手取り、それぞれ特許侵害訴訟を提起した。
Sonrai Memory側は、サムスン電子の韓国本社や米州法人、LG電子の本社や米州法人などを相手取り、それぞれ別途2件の訴状を提出した。
この企業は、自分たちが米国の特許庁に登録して保有している技術特許2件(登録番号 △6874014、△6724241)を、サムスン電子とLG電子が侵害したと主張している。
この特許は「チップ・マルチプロセッサ」に関するもので、スマートフォンに搭載されるアプリケーションプロセッサ半導体技術と関連がある。
ニュース1によると、原告側はサムスン電子の「Galaxy S20」スマートフォンに搭載されたクアルコムのSnapdragon SoCチップの駆動技術と、Galaxy S10シリーズに適用されたNAND型フラッシュ技術で自分たちの特許が盗用されたとみているという。
また、LG電子のスマートフォン「V60 ThinQ」と「V50 ThinQ」も具体的な特許侵害品目として指摘した。
今回の訴訟と関連し、サムスンとLGは訴状を確認した後、公式的に対応する方針であるという。
Sonrai Memoryはすでに韓国企業各社と多くの特許紛争を起こした会社と関係が深いことが分かった。ニュース1によると、Sonrai MemoryはアイルランドのNPE「Atlantic IP」の子会社として活動していると伝えている。
ロイヤリティーを狙った提訴であるとみられる。
(参考記事:「米当局、サムスンの有機EL技術を特許侵害疑いで調査…「特許怪物」の訴え容れる」)
(参考記事:「サムスンが半導体特許を侵害? コアビジネスを狙い撃つ「特許怪物」」)
(参考記事:「サムスンが米国で訴えられた件数が非米系企業で1位に…JOLEDや「特許怪物」も含む」)
(参考記事:「韓国政府、日本による「特許攻撃」に対応のため専門組織を設置…国産化によるジレンマ」)