韓国の自動車空調大手である「ハノンシステムズ」(한온시스템/Hanon Systems)は7日、ケーヒン(Keihin Corporation/現 日立Astemo)の欧州と北米のコンデンサ事業を買収完了したと発表した。
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ハノンシステムズによると、今回の買収により、チェコのクラドノ(Kladno)、メキシコのサンルイスポトシ(San Luis Potosi)および米国のいくつかのコンデンサ事業を含め、約500人の従業員がハノンシステムズに統合されたと明らかにされた。
ハノンシステムズは、今回の買収により、主要事業部門であるコンデンサのポートフォリオをさらに強化する方針だ。コンデンサは、内燃機関からエコカーまで全車両の熱管理において重要な熱交換役割をする。世界的に環境車への転換が行われるなかで、自動車熱管理の重要性も高まっている。
ハノンシステムズのノダル・クチュカヤ(NurdalKücükkaya)代表執行役員は、「今回の戦略的買収によりコンデンサ供給能力をより拡大して多様な顧客のニーズを満たすことだろう」と述べた。ハノンシステムズの最高経営責任者ソン・ミンソク社長は「すべてのステークホルダーの円滑な移行のために迅速な統合作業を行っていく」と述べた。
ハノンシステムズは2019年3月に世界第3位の自動車部品企業であるマグナインターナショナルの油圧制御事業部門を買収するなど、エレクトロモビリティ分野でのプレゼンス拡大や将来技術の確保に積極的だ。
ハノンシステムズは、ヒュンダイ自動車、起亜、アウディ、フォルクスワーゲン、テスラなど世界の自動車メーカーと取引する熱管理システム大手だ。昨年の売上高は6兆8728億ウォン(約6700億円)であり、減価償却前営業利益(EBITDA)は7840億ウォン(約764億円)を記録した。自動車用空調市場で世界シェア2位を占める。
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(写真:ハノンシステムズのウェヴサイトキャプション)