サムスン電子が米国テキサス州オースティンに極紫外線(EUV)ファウンドリ(受託生産)ラインを構築するとの報道が出ている。 事実であれば、サムスンが海外にEUVラインを設置するのは今回が初めてだ。
(参考記事:「サムスン、米オースティン工場に1.8兆円投資…テキサス州文書で明らかに」)
韓国のETNEWSは17日、業界取材をもとに、「サムスン電子が米国オースティンにEUV半導体工場(ファブ)の構築を内部決定したことが分かった」とし、「今年第3四半期(7~9月)に着工し、2024年の稼動が目標だ」と報じた。回路線幅は5ナノメートル(㎚)になると伝えた。
同紙はさらに、「サムスン電子は、オースティンのファブ増設に計20兆ウォン(約1.9兆円)を投入する計画である」とし、「新規ファブとユーティリティ設備の構築に必要な社内人材はすでにオースティンに派遣したことが分かった」とするなど、具体的な情報についても言及した。「21日(現地時間)に米国ワシントンで開かれる韓米首脳会談を前後して、公式の投資発表だけが控えている」とETNEWSは伝えている。
サムスン電子の海外で唯一のファウンドリ施設である米オースティン工場は、現在14㎚工程を主力にサービスを提供している。サムスン電子が韓国以外の地域に5ナノ超微細ファウンドリラインを構築するのは米国が初めてだ。増える米企業の需要を狙うと同時に、バイデン政権の半導体サプライチェーン強化方針に応えたものとみられる。
サムスン電子の関係者は同紙に対し具体的な返答を控えた。
(参考記事:「サムスン「3ナノプロセス開発着手」…Q1電話会議で言及」)
(参考記事:「サムスンが韓米で約7兆円規模の半導体投資か…文・バイデン会談時に発表可能性」)
(参考記事:「サムスンの最先端メモリ基地、来年にも量産突入か…第7世代V-NANDとEUV適用DRAM生産」)
(写真:サムスンの米オースティン工場)