[特集]韓国のEV購入補助金の動向と日独米中との比較

韓国で、電気自動車補助金政策を世界的な傾向に基づいて再検討すべきだという指摘が出ている。というのも、韓国では電気自動車の補助金支給規模を毎年減らしているが、ドイツや日本など主要先進国では、逆に増やしているからだ。
 
(参考記事:「韓国におけるEV電池の安全関連技術特許出願状況(韓国特許庁)」)
 
韓国自動車研究院(KATECH)は先月、「主要国の電気自動車購入補助金の動向と示唆点」という報告書を公開し、韓国の電気自動車の補助金支給額は、運営計画と支払い方法の両面で見直しが必要であると明らかにした。

電気自動車の購入補助金は、国の環境規制に合わせエコカーの普及を促進するための政策手段だ。主要国政府は、車両価格・性能、メーカー別販売量などを考慮して補助金の支給基準を設定する。

■ドイツ

ドイツは2019年に続き、昨年も補助金を増額し、電気自動車の価格が4万ユーロ(約532万円)以下の場合9,000ユーロ(約120万円)、4万〜6万5000ユーロ(約532万円~約863万円)の場合7,500ユーロ(約99.7万円)をそれぞれ補助金として支給している。支払期限についても、昨年終了するとしてものを2025年の終わりまで延長した。
 

 
■日本

走行可能距離に比例して補助金を支給している日本も、最近1台当たりの補助金支給額を増やす案を検討している。既存の電気自動車の補助金は、走行距離㎞あたり1,000円で算定し、政府から最大40万円、地方自治団体からは最大30万円を支給してている。しかし、最近、家庭や会社で太陽光などの再生可能エネルギー活用施設を保有している場合、政府は、最大80万円、自治体は40万円まで上方支給する案が推進されている。

■中国

中国は技術力を備えた企業を中心に補助金を支給する。支払期限も延長する見通しだ。車両価格と走行距離、バッテリーの質量とエネルギー密度などを総合的に考慮して補助金を支給する。最近、新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、支給期限も2022年まで延長した。
 

 
■米国

米国は、主に税額控除の形で補助金を与える。連邦政府は、電気自動車に最大7,500ドル(約81.5万円)を、州は追加で500〜3,000ドル(約5.4万円~約32.6万円)の税額控除と車両登録税の割引、排気ガスの測定免除を提供する。メーカー別の補助金販売量基準も20万台から60万台に上方修正する案を検討している。

■韓国

韓国は、1台当たりの支給額は減らしつつ、支給対象車両は増やしていく方策を進めている。乗用電気自動車あたり最大支給金は、昨年820万ウォン(約80万円)だったが、今年は800万ウォン(約78万円)に減額された。自治体別の補助金(400万~1,100万ウォン=約39万円~約107万円)も国費補助金に比例して差等支給している。また、価格に応じても差等支給する。 6,000万ウォン(約581万円)未満の電気自動車は、エネルギー効率に基づいて国庫補助金の100%支援を受けることができる。 6,000万〜9,000万ウォン(約581万円~約872万円)の電気自動車は、国庫補助金の50%支援を受け、9,000万ウォン以上の高価な電気自動車については補助金がない。

KATECHは、補助金支給額を増やしたり、支払い期限を延長したりするなど、主要国の事例を参考にして、韓国でも補助金の支給を弾力的に運用する必要があると提言している。

ヤン・ジェワンKATECH研究戦略本部主任研究員は、「補助金支給の不確実性を減らし、消費者が適時に合理的価格で電気自動車を得られるという確信を与えなければならない」とし、「国庫や自治体の補助金に二元化された支払システムを見直し、申請時期に応じて補助金を受領できる可能性(幅)が変わらないように制度を合理化しなければならない」と述べている。
 
(参考記事:「「補助金減少でテスラコリアは暗礁に乗り上げた」韓国紙」)
(参考記事:「韓国がEV補助金制度改変で「テスラは0、ヒュンダイは1200万」韓国紙」)
(参考記事:「[特集]フォードとSKイノがEV電池生産で合弁…米欧中での生産で25年190Gwh能力確保へ」)

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