SKグループが日本の半導体関連企業買収や環境関連投資のために4,000億ウォン(約388億円)を共同で出資することが分かった。日本の対韓国輸出規制(輸出管理強化)による素材調達上のリスクにも対応した措置とみられる。
(参考記事:「韓国SKグループがEV用半導体市場への進出を発表…SiCパワー半導体企業を買収」)
複数の韓国メディアによると、グループ持株会社であるSK(株)、SKシルトロン、SKマテリアルズ、SKCは、各1,000億ウォン余りを出資して計4,000億ウォン規模の投資会社「SKジャパン・インベストメント」を設立すると報じられている。
SKジャパン・インベストメントは、素材や部品サプライヤーの買収を推進するとみられる。日本現地での共同投資家も募る可能性があるとされ、その場合、総投資額は4,000億ウォンを上回ることになる。
SKシルトロンは韓国唯一のシリコンウエハ製造企業であり、SKハイニックスやサムスン電子に納品している。 2019年の日本の輸出規制の後、デュポン社のシリコンカーバイドウエハ部門を買収した。SKシリコンは、日本でも関連技術企業への投資・買収を進めるとみられている。
SKマテリアルズは日本のトリケミカル研究所、昭和電工、JNCとそれぞれ合弁会社をすでに設立しており、日本企業とのさらなる協力などを進めるとみられている。
SKCは、半導体ブランクマスク工程で、今年から製品を生産する予定である。半導体用ブランクマスクは、現在の日本への依存度が90%に達していることから、関連技術の吸収をしたいものとみられている。
SKグループは韓国財閥企業のなかでも、M&Aに最も長けているとの定評があり、今後の展開が注目される
(参考記事:「韓国SKグループ「米プラグパワーへの投資後5日で2兆ウォン含み益」」)
(参考記事:「[特集]半導体関連の買収・投資を進めるSKグループ」)
(参考記事:「[特集]フッ化水素を内製化したSKグループ、半導体事業でさらなる動きも」)