韓国政府は25日、政府ソウル庁舎で「第7次 素材・部品・装備(素部装)競争力強化委員会」を開催し、「素部装未来先導品目R&D推進方案」など、6つの案件を確定した。これにより、素部装特化団地及び優秀企業、核心部品のR&Dなど、「素部装特別法」、「素部装2.0対策」に関連する主要政策が完結されたと評価されている。
(参考記事:「[特集]韓国政府が半導体総合戦略を発表…50兆プラスα規模で積極支援へ」)
素部装未来先導品目R&D推進方案は、未来供給網の核心となる次世代素部装技術を先制的に確保するための戦略である。未来有望性、技術革新性、実現可能性などを基準に、5~10年後に技術の実現が予想される65件品目を導出した。主力産業高度化部門で27件、新産業創出部門で38件が選定された。
主力産業高度化部門では、半導体(5件)、ディスプレイ(6件)、電気電子(5件)、自動車(6件)、機械金属(5件)が選定された。
半導体分野では、次世代半導体具現に必須である超高集積化工程に関する品目が選定された。ディスプレイ分野では、有機発光ダイオード(OLED)の競争力を継ぐ、超高解像度・超実感ディスプレイ(マイクロLED)及び多軸プレキシブル関連部品が選定された。具体的には、超高解像度「ビヨンド極紫外線(BEUV)」フォトレジスト、3次元(3D)ウェーハ直接ボンディング装備、超微細マイクロLED素材部品などが選定された。
また、次世代バッテリー素材(件体電解質、リチウム金属負極素材)と4Dセンシング用ライダモジュールなど、全固体電池、完全自律走行(レベル4~5)、環境にやさしい・軽量化(電気・水素自動車など)に関連する品目も選定された。
新産業創出部門では、量子コンピュータ用常温動作能動素材、6G移動通信用電力増幅器窒化ガリウム(GaN)ICなど、10年後に備える次次世代素材や超高速通信、人工知能(AI)半導体関連品目などが含まれた。グローバル市場を先導できる核心品目を選定し、R&Dのリソースを集中する戦略である。
韓国政府は、未来先導品目のR&Dに10年間支援を続け、自律的研究環境の調性のための規制撤廃を行う予定だ。
産業通商資源部のある関係者は、「未来先導品目に対する自律的研究環境の調性のために、研究者参加制限を緩和し、研究目標及び研究方式の変更許容などを支援する」と説明し、「対内外環境変化に弾力的な対応ができるように、未来先導品目を2~3年周期で再設計する計画」と明らかにした。
韓国政府はこの日、企業間の協力事業承認に関する件や、素部装特化団地支援方案、素部装優秀企業支援方案、炭素素材融合・複合技術総合発展計画など、素部装生態系を強化するための案件も確定した。
京畿道(半導体)、全羅北道(炭素素材)、忠清北道(二次電池)、忠清南道(ディスプレイ)、慶尚南道(精密機械)など、5箇所の素部装特化団地の特性を考慮した支援方案を確定し、「バリューチェーン完結型グローバルクラスタ」を構築することにした。
また、核心戦略技術分野で韓国最高水準の力量と潜在力を持つ22社の素部装優秀企業に対する支援方案を確定、世界最高水準の企業育成を目標に支援を集中する。
炭素産業分野では、5大戦略分野、118大核心要素技術を導出し、素材技術競争力を確保するためのR&D推進に力を入れる方針だ。
(参考記事:「韓国副首相「日本の輸出規制3品目は供給が改善、生産支障なかった」」)
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