サムスン電子が、これまで日本とドイツから全量を輸入していた半導体の核心素材「高純度塩化水素」を韓国企業であるペックァン産業(PKC/PAIK WANG)と提携し国産化に成功したようだ。
東亜日報は9日、「サムスン電子と半導体業界によると、両社は、高純度塩化水素をサムスン電子半導体装置に実際に適用する品質テストを最近完了した」とし、「今年下半期(7〜12月)の中で最終契約を終える予定」であるとの独自ニュースを報じた。
高純度塩化水素は、半導体製造工程の中でウエハに描かれた半導体回路だけを残し、不要な部分を腐食させて削り出すエッチング(蝕刻)液に使われる。サムスン電子はこれまでパートナーであるソルブレインを通じて、日本の東亞合成、ドイツのリンデなどから製品を輸入してきた。東亜日報によると、昨年の輸入規模だけで約570億ウォン(56億円)であるとしており、「主な材料の単一国家への依存度を下げ、供給先を多様化したことに意味がある」とのサムスン関係者のコメントを伝えた。
東亜日報は、日本の対韓国半導体素材輸出規制に対し、「サムスンやSKハイニクスなどは不確実性を減らすために、サプライチェーンを点検し、国産化と多様化に乗り出してきた」とし、「逆説的に規制カードを取り出した日本にブーメランとなった」と指摘。
しかし同時に、「まだ半導体素材・部品・装置の国産化までには長い道のりがあるとの指摘もある」とし、半導体装置は海外依存度が80%に達するとも言及している。
(参考記事:「韓国が高純度塩化水素(HCI)を国産化…サムスンの品質検査経て量産か」)
(参考記事:「韓国水資源公社、半導体製造用「超純水」の国産化を推進…現在は日本企業などに依存」)
(参考記事:「[特集]韓国の素材・部品対日輸入率が低下…国産化など奏功か」)