有機EL(OLED・有機発光ダイオード)技術をめぐる特許侵害問題をめぐり紛争を繰り広げたサムスンとJOLEDが電撃的に和解したことが分かった。
昨年6月にJOLEDがサムスンに訴訟を起こし、その後、サムスン側が反訴するなどしていたが、双方が訴訟を取り下げた。
独自報道したニュース1によると、サムスンディスプレイは5月末に、日本のディスプレイ企業JOLEDと和解し、両社が絡み合ったすべての「特許侵害(Patent infringement)」の訴訟を取り下げることにしたことが分かった。
合意対象には、米国テキサス州西部地方裁判所に係属した訴訟3件をはじめ、米国際貿易委員会(ITC)1件、ドイツのマンハイム地方裁判所1件の計5つの個別の訴訟が含まれているとのこと。
ニュース1によると、サムスンディスプレイの関係者は、「過去5月末を起点にJOLEDとすべての訴訟を取り下げることで合意した、実際にはすべて終結した」と説明した。ただし、具体的な訴訟取り下げの背景には、両社間の合意に基づいて公開されていない。
業界では通常のグローバル特許侵害訴訟とその後の過程に照らしてみると、サムスンとJOLEDがクロスライセンス契約を結んだことが有力視されるという。
韓国ディスプレイ産業協会によると、2020年末基準の中小型の有機EL市場における(売上高基準)サムスンのシェアは72.7%、JOLEDの売上高シェアは1%にも満たない。
(参考記事:「サムスンのJOLED提訴、米ITCが調査へ」)
(参考記事:「韓国LGが日本JOLEDの有機ELパネルを採用、32インチモニターに…中型市場攻略ねらう」)
(参考記事:「JOLEDがサムスン電子を提訴…有機EL特許めぐり」)