サムスン電は22日、バーチャルイベントを開き、新規5Gネットワークソリューションを大挙公開した。サムスン電子ネットワーク事業部が単独でイベントを開催したのは今回が初めてだ。
ジョン・ギョンフン=サムスン電子ネットワーク事業部長(社長)が直接進行したこの日の行事は、「サムスンネットワーク:通信を再定義する」というテーマで、サムスン電子ニュースルームとYouTubeチャンネルなどを通じて全世界に生中継された。
サムスン電子は昨年、米国1位の移動通信事業者であるベライゾンに続き、今年、日本とヨーロッパ1位事業者であるNTTドコモ、ボーダフォンなどと相次いで5G機器供給契約を締結するなど、次世代移動通信事業を拡大している。
この日公開された基地局用の次世代核心チップは、△2世代5Gモデムチップ△3世代ミリ波無線通信チップ△無線通信、デジタル – アナログ変換統合チップなどの3種である。性能と電力効率を高めながらも、基地局のサイズを減らすことができるというのが共通の特長である。
20年以上のノウハウを基に設計されたこれらの基地局の主要なチップ3種は、来年(2022年)に発売される次世代高性能基地局のラインナップに搭載される予定である。
第2世代5Gモデムチップは、従来比のデータ処理能力は2倍に増やしても、セルあたりの消費電力は半分に減らしたのが特徴である。 5G通信必須の機能であるビームフォーミング演算もサポートする。
第3世代のミリ波無線通信チップは、28GHzと39GHzの2つの高周波帯域の周波数の両方をサポートしており、アンテナのサイズを約50%減らすことができる最先端の技術を搭載した。
サムスン電子は「第3世代のデュアルバンドコンパクトマクロ」基地局と「複数の入出力基地局」など、高性能移動通信基地局のラインナップも公開した。
第3世代のデュアルバンドコンパクトマクロ基地局は、業界初の2つの超高周波帯域を同時にサポートし、現在までに公開された製品の中で最大である2400MHzの帯域幅をサポートするのが特徴である。
ワンアンテナラジオソリューションも公開された。
3.5GHz帯をサポートしている大容量のマルチ入出力基地局と700MHz帯から2.6GHz帯に対応したパッシブアンテナを統合したものである。アンテナの設置スペースを最小限に抑え、簡便な設置を支援し、網運用コストを大幅に低減する。
サムスン電子は、このほかに、商用レベルの「5G仮想化基地局」ソリューションを公開した。
5G仮想化基地局は、汎用サーバに専用のソフトウェアをインストールしたものである。複数の入出力基地局と接続され、マルチギガビットのデータレートをサポートし、高速5G商用網にも適用することができる選択肢であることを示した。
(参考記事:「サムスン、加サスクテルに5G基地良くなど単独供給発表」)
(参考記事:「チャイナモバイル5G基地局、約9割が現地企業落札」)
(参考記事:「サムスン電子、5G-4G二重通信技術で世界最高ダウンロード速度達成」)