(画像出典:独メディア「Winfuture」)
「守るサムスン」と「攻めるシャオミ」のグローバルスマートフォン王座をめぐる一騎打ちが注目されている。
マネートゥデイ社は、韓国のサムスン電子と中国のシャオミが今週、それぞれの新作スマートフォン公開イベントにて、一段と高まったグローバル市場での競争力をアピールし、双方の緊張感が高まっていることを報じた。サムスンは、フォルダブルフォン(折りたたみスマートフォン)の大衆化戦略を打ち出し、首位の座の維持を公言、シャオミはサムスンに先立って、自社のフラッグシップモデルスマートフォンを先行公開し、サムスン追撃に向けて気を引き締めている。
業界によると、サムスンは11日(韓国時間午後11時)にオンライン上で「ギャラクシーアンパック2021」を開催、新作フォルダブルフォン「Galaxy Z Fold3」や「Galaxy Z Flip3」をはじめ、スマートウォッチ「Galaxy Watch 4」、ワイヤレスイヤホン「Galaxy Buds2」を発売する。 シャオミはサムスンより前日10日、新製品の公開イベントを通じ、フラッグシップモデルスマートフォン「MiMix 4」を公開する。
サムスンは依然として、グローバルスマートフォン市場で不動の1位を保っている。韓国市場調査会社カナリスによると、サムスンは今年第2四半期、グローバルスマートフォン市場シェア19%を記録し、2四半期連続トップの座を守った。しかし、シャオミの追撃に緊張感を増している。シャオミは今年第2四半期17%のシェアでApple(14%)を抜いて初めて2位の座についた。今年6月には創業以来初の世界月間スマートフォン販売台数で1位になった。17.1%のシェアでApple(14.3%)はもちろん、サムスン(15.7%)までも追い抜いたのだ。
シャオミは公然と「打倒サムスン」を叫ぶ。2023年にはグローバルスマートフォン市場で1位を獲得すると公言し、サムスン電子を追いかける状況だ。今回、サムスン電子より1日早く自社の新製品を公開することにしたのもそうした狙いからだ。サムスンに注目された市場への関心を自社に向けるための戦略と見られる。
シャオミが公開する「MiMIX4」は、2018年10月に発売されたフラッグシップスマートフォン「MiMix3」の後続作。カメラのレンズを露出させずにディスプレイへ埋め込む「アンダーディスプレイ・カメラ(UDC)」技術が注目されている。UDCは、ディスプレイで映像を見る際や、ネットサーフィン時に気になっていたカメラの穴をなくした技術だ。業界はUDCの適用可否より、ディスプレイや写真の品質がどの程度実現されるかが、大衆化成功への分かれ目と見ている。これに先立ち、中国のZTEが世界で初めてUDC技術を適用したスマートフォンを発売したが、画質低下問題が浮き彫りになり、市場からそっぽを向かれたためだ。サムスンもGalaxy Z Fold3にフォルダブルフォン初のUDCを適用しながら、シャオミと正面対決を繰り広げる。
サムスンは今回のイベントで、「フォルダブルフォン」の大衆化に焦点を合わせる。サムスンが下期の代表商品だったGalaxy Noteシリーズの代わりに、「フォルダブルフォン」に注力しているだけに、フォルダブルフォンの大衆化が成功可否によって、サムスンスマートフォン事業の行方が決まる可能性もある。サムスンは、製品の完成度を高めることに集中した。Galaxy Z Fold3の既存のベゼル部分にあった前面カメラをパネルの下に装着、ベゼルを最小化(スリム化)することで画面を極大化した。Galaxy Z Fold3に大画面のメリットを活用できるSペンを搭載し、活用性も高めた。また、Galaxy Z Fold3とGalaxy Z Flip3にフォルダブルフォンとしては初めてのIPX8等級の防水機能も搭載する予定だ。
業界では、サムスンの「フォルダブルフォン」の大衆化戦略が成功すれば、サムスンのスマートフォン市場の掌握が大幅に拡大すると見ている。業界関係者は「Appleはまだフォルダブルフォン市場に進出しておらず、シャオミは技術力でサムスンに力不足」とし、「サムスンはフォルダブルフォンでスマートフォン市場を吸収するのに非常に良い条件下にいる」と述べた。
参考記事:サムスンD シャオミなどスマホにUTGを供給か 外信報道
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参考記事:サムスンのイメージセンサー、シャオミの「Mi 11 Ultra」等に搭載