今年、新規公開株(IPO)の大型案件として期待を集めているLGエナジーソリューション(LGES)の上場予備審査の終了期限が延期された。上場時期が秋夕(旧盆)以降にさらに遅れる見込みだ。韓国イーデイリー社が伝えた。
韓国取引所によると今月13日、LGエナジーソリューションは、6月8日に有価証券市場(KOSPI)に上場予備審査の申請書を提出した。取引所は平均2カ月、45営業日ほどの期間を置いて、該当企業が上場規定に明示された上場要件を満たすかどうかについて検討するが、LGエナジーソリューションの場合、先週だった審査終了期間が過ぎても通過するかどうかの公示がされていない。
取引所の関係者は「一般的に審査過程が延期された」とし「具体的な理由については言及しにくい」と述べた。
LGESは昨年12月、LG化学(051910)の二次電池部門の物的分割を通して設立された企業だ。昨年、連結基準の売上は12兆3730億ウォン(約1兆1600億円)、営業損失は1667億ウォン(約160億円)を記録した。LGES関係者は「昨年12月1日に発足したので、12月の1カ月間の売上である1兆4611億ウォン(約1400億円)として、取引所に報告した」とし「当期純利益がマイナスなのは当期の引当金が計算されたため」と説明した。
証券界では、LGESの価値が100兆ウォン(約9兆4000億円)に達するものと見通し、期待を高めてきた。メリッツ証券のムン・ギョンウォン研究員は「2023年に純利益の40倍と仮定した場合、LGESの適正時価総額は77兆ウォン(約7兆2000億円)になる」と評価した。
未来アセット証券のパク・ヨンジュ研究員は、LGESの価値を102兆ウォン(約9兆6000億円)と推定した。パク研究員は「二次電池分野の世界1位企業である中国CATLのバリュエーションに、KOSPI市場割引率(40%)を反映して導き出した」とし、「ここに2023年、ゼネラルモーターズ(GM)とのジョイントベンチャー設立、テスラ向け4680セル供給可能性など、大幅な成長性も考慮した」と説明した。
このような大型IPOの出現に、市場は動揺した。まだ希望公募価格も出ていない状況だが、SKアイイーテクノロジー(361610)が立てた証拠金80兆ウォン(約7兆5000億円)を上回るのではないかという見通しも出ている。
一般的に、△上場予備審査申請、△予備審査結果通知、△金融委員会へ証券届出書を提出、△需要予測、△公募申込み、△上場、までに平均4カ月かかる。審査期間が延長されない場合、LGESは9月末にIPO公募申込み、10月に上場が行われるものと予想された。ところが、審査機関が延長され、日程に支障が出るのは不可避となった。
規定上、審査過程で重要な問題があり、追加審査期間が必要だったり、資料提出が遅延するなどの場合に審査期間が延長されることがある。現在、追加延長期間に対する制限がない。秋夕以前の上場は難しいのではないかという見通しが出ている。
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