(画像出典:インテル)
サムスン電子がインテルを追い抜き、グローバル半導体企業1位の座を奪還した。サムスン電子の主力製品であるDRAM半導体の好況で両者の立場が逆転した。
市場調査会社のIC Insightsは8月22日、サムスン電子の半導体部門の第2四半期の売上高が202億9700万ドル(約2兆2千万円)に達し、インテル(193億400万ドル、約2兆1千万円)を上回ったことを明らかにした。サムスン電子が四半期の売上高で1位になったのは2018年第3四半期以来の11四半期ぶりである。
IC Insightsはサムスン電子の売上高増加の要因として、DRAMを含むメモリ半導体の価格上昇と需要増加を挙げた。メモリ半導体はサムスン電子の主力製品である。サムスン電子の第2四半期のメモリ半導体売上高は17兆8797億ウォン(約1兆6800億円)で、第1四半期(14兆4349億ウォン、約1兆4400億円)に対して24%増加した。
インテルはシステム半導体(非メモリ半導体)である中央処理装置(CPU)に主力し、グローバル半導体企業1位の座を長年占めていた。しかし、2017年第2四半期のメモリ好況の影響で、初めてサムスン電子に王座を奪われた。IC Insightsは、「メモリ半導体に対する高い需要が維持されている」と説明し、サムスン電子の第3四半期売上高は第2四半期より10%増加し、インテルとの格差はより広がると展望した。
業界では、今後の両者の首位争いの行方が、ファウンドリ(半導体委託生産)の成果によるものと見ている。サムスン電子とインテルは次世代事業としてファウンドリに積極的な投資を行っている。インテルのパット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は、今年度3月にファウンドリ事業への再進出を宣言し、「最低でも200億ドル(約2兆2000万円)を投資し、アメリカアリゾナ州に新規半導体製造工場(ファブ)を2箇所建てる」と明らかにした。インテルが世界4位のファウンドリ企業であるGlobalFoundriesの買収を推進するとの報道も出ている。
最近、GlobalFoundriesが新規株式公開(IPO)を推進するという報道があり、その背景でインテルの買収が失敗したという観測も見られたが、ゲルシンガーCEOは19日のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、「半導体産業で統合があるはず」と述べ、「このような傾向は続くとみられ、インテルが統合の主体になると期待している」と主張し、合併を通じた成長意思を明らかにした。
サムスン電子はアメリカに170億ドル(約1兆8700万円)規模のファウンドリ工場の新規建設を推進している。2030年まで171兆ウォン(約15兆9200億円)を投資し、ファウンドリを含むシステム半導体部門でグローバル1位を達成するという「ビジョン2030」を実現させるためである。
半導体企業がファウンドリを攻略する理由は、一定の収益が保証され、4次産業革命関連技術の発展による需要増加が予想されるからである。今年度3月末基準のグローバルファウンドリ市場のシェア1位は台湾のTSMC(55%)であった。続いて、サムスン電子(17%)、UMC(7%)、GlobalFoundries(5%)の順となっている。韓国中央日報が報じた。
参考記事:第2四半期の世界半導体売上、第1四半期より8.3%増加
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