グローバル半導体市場の地殻変動の中…イ・ジェヨン副会長はどう動くか

サムスン電子のイ·ジェヨン副会長のリーダーシップが試されている。「超格差」を維持しているメモリー半導体分野では競合他社の追撃が激しく、挑戦状を突きつけたシステム半導体分野ではグローバル地殻変動が起きているからだ。イ副会長が仮釈放の身分で初めて打ち出したサムスングループの中長期ビジョンで「半導体への積極投資」を公言しただけに、どんな形であれ真っ向勝負は避けられそうにない。韓国エナジー経済が報じた。

財界によると、最近グローバル半導体市場は企業間の合従連衡と国家間支援·けん制政策が絡み合った「戦場」に変わった。コロナ19以降、半導体の需要が急増した理由もあるが、米国と中国の「貿易摩擦」が深刻化した影響がより大きいという分析だ。業界で大規模な買収合併(M&A)のニュースが伝わっても、各国政府がこれをけん制し、取引が反故になる事例まで出ている。

米アプライド·マテリアルズ(AMAT)と日本の半導体企業である「KOKUSAI ELECTRIC(Kokusai Electric Corporation)」のM&Aが中断した事例が代表的だ。中国政府は両社のM&A取引審査を遅らせ、今年3月、取引を振り出しに戻してしまった。2018年には米クアルコムがオランダのNXPを購入しようとしたが、中国の反対で失敗している。

最近の変数は、エヌビディアのARM買収だ。昨年最大の「ビッグディール」とされていたM&Aだが、英国が独占の恐れがあるとして合併にブレーキをかけている。主要外国メディアは、サムスン電子をはじめ、グローバル半導体企業が両社の合併に反対の意思を明らかにしているという報道も出ている。40兆ウォン(約3兆7905億円)の取引が取り消される可能性が大きくなったのだ。

サムスンを率いるイ副会長の立場では、このような現象を綿密に観察するしかないという評価だ。サムスン電子が現在、数百兆ウォン(数十兆円)のキャッシュを武器にM&A案件を探しているからだ。サムスン電子は今年第1四半期の業績発表カンファレンスコールで「大規模M&Aを推進する」と公式宣言したが、まだ特にニュースは伝わっていない。イ副会長が仮釈放を通じて慎重に経営に復帰する時点で「M&A不許可リスク」が市場に形成されているわけだ。

インテル、TSMCなど既存のライバル社の動きも順調だ。特にメモリーの「超格差」を維持しているサムスンは、「皇帝」インテルとファウンドリ市場で真っ向から勝負を繰り広げる予定だ。半導体を委託生産するファウンドリ市場は台湾TSMCが50%以上寡占している市場だ。

年明けに就任したインテルのパット·ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は、ファウンドリ事業に再進出すると宣言した。インテルは過去にもファウンドリ事業を試みたが、自社の製品生産に安住し、ファウンドリ機能は事実上有名無実だった。直ちにインテルは、計200億ドル(約22兆6000億ウォン、2兆1414億円)を投資し、米アリゾナ州に2つのファウンドリ工場を建設するという具体的な投資計画を発表する一方、買収合併も狙っている。一時、インテルが世界4位のファウンドリ企業であるグローバルファウンドリースの買収を推進するというニュースが市場に伝わった。

イ副会長は直ちに、2030年までに計171兆ウォン(約16兆2009億円)を投資し、ファウンドリを含めた非メモリー部門でグローバル1位になるという目標を立てている。これによる第一歩として、米国に170億ドル(約20兆ウォン、約1兆8948億円)規模のファウンドリの新規工場の増設を推進している。

財界関係者は「サムスンがシステム半導体1位達成のためにはファウンドリ事業の拡大が不可欠だが、競争相手があまりにも強力で市場の不確実性が高いというのが変数」とし「サムスンがメモリー分野で1位を守り力量を育てるためには適切な時期の果敢な投資決定とM&Aが切実だが、トップのリーダーシップが必要だという意味」と述べた。

参考記事:グローバルファウンドリ覇権戦争…今後は「GAA技術」の確保がカギ
参考記事:ファブレスの企業価値が垂直上昇…サムスンのM&A戦略も影響が
参考記事:半導体危機説の中で…サムスン電子「100兆ウォン(約9兆3057億円)反撃」シナリオ

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