LCDパネルの価格下落続く…TV・ディスプレイ業界、出口戦略模索

液晶表示装置(LCD)のパネル価格が下落傾向に入ったという見通しが出て、テレビとディスプレイ業界は対応策作りに苦慮していると、韓国アジュ経済が報じている。

6月、業界によると、LCDパネル市場は昨年、コロナ19によって抑えられていた消費心理が爆発する「ペントアップ( pent-up)」効果が事実上終わったと分析される。1年以上高止まりしていたLCDパネルの価格が最近になって下落し始めたためだ。

LCDパネルの価格は昨年5月からペントアップ効果に支えられ、持続的に上昇した。市場調査会社のオムディアによると、昨年5月、テレビ向け32インチLCDパネルの平均価格は32ドル(約3516円)だった。しかし、今年6~7月に同じく89ドル(約9779円)と最高値を記録した後、先月15ドル(約1648円)下がった74ドル(約8131円)を記録した。持続的に上昇していたLCDパネルの価格が初めて下落した。

他のサイズのLCDパネルも同じく価格が下がっている。テレビ用LCDパネルのサイズ別価格は今年8月現在、△43インチ、139→120ドル(約1万5275円→約1万3187円)、△50インチ、205→180ドル(約2万2529円→約1万9781円)、△55インチ、228→205ドル(約2万5056円→約2万2529円)、△65インチ、294→280ドル(約3万2308円→約3万769円)などと小幅ながら下落した。

今年下期にもLCDパネルの価格が下がり続けると見込まれており、テレビとディスプレイ業界は対応戦略に乗り出した。特にテレビメーカーはプレミアム戦略で市場を攻略している。LCDパネルの価格が下がり、再び中国メーカーの価格攻勢が強化されるものと見られ、高付加価値製品により力を入れている。

サムスン電子は、プレミアムテレビの一環としてQLEDテレビを打ち出している。サムスン電子によると、今年下期、該当製品群の全体販売量は1000万台を超えるものと予想されている。この場合、QLEDラインのこれまでの累積販売台数は2600万台を突破することになる。QLEDラインは今年上期だけで約400万台が販売され、前年同期比46%以上増加した。

LG電子は有機発光ダイオード(OLED)テレビでプレミアム市場を攻略している。業界によると、今年上期のOLEDテレビは約273万台が販売された。最近、LGディスプレイの中国広州工場でのOLEDパネルの生産量が増加し、OLEDテレビの供給が増え、販売量も増えたという分析だ。

特に、今年第2四半期のLG電子のOLEDテレビの出荷量は94万5600台で、前年同期の3倍を記録した。これは四半期基準で史上最大の出荷量だ。第2四半期基準の全体テレビ出荷台数は計628万台と、直前四半期の728万台に比べて100万台ほど減少したが、そんな中でもOLEDテレビは史上最高の記録を達成した。テレビ業界がプレミアム戦略を立てている理由だ。

ディスプレイ業界も新たな戦略作りに追われている。事実上、昨年LCD生産中断などを宣言した後、これを延期したが、同社は再び「脱LCD」に拍車をかけるものと見られる。サムスンディスプレイは一旦、来年末までにLCDを生産する案を検討している。サムスンディスプレイはこうした内容を今年5月、社内に公示した。

LGディスプレイも今年5月、国内市販テレビ向けLCDをしばらく生産すると発表した。これを受け、今年はひとまず、該当LCDの生産を続けるものと見られる。ただ、LCDの価格下落を受け、早ければ来年初頭、生産中止に踏み切ることもありうるというのが業界の見方だ。

一方、ディスプレイ両社はLCDから次世代ディスプレイへと転換している。サムスンディスプレイは今年第4四半期からQD(クォンタムドット)OLEDパネルの量産に入る。LGディスプレイは中小型OLED生産ラインの構築などでOLED市場で立地拡張に乗り出す。このため、先月13日に理事会を開き、3兆3000億ウォン(約3131億円)を投資することを決めた。

参考記事:下がり続けるLCD価格、韓国ディスプレイ・テレビ会社への影響は?
参考記事:LCDテレビ原価急増…サムスン・LG、プレミアム販売拡大に拍車をかける
参考記事:サムスン・LGが率いるプレミアムTV市場、「5年後には500億ドル規模に成長」見通し

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