現代(ヒュンダイ)自動車グループが今年に披露した専用プラットフォーム(E-GMP)電気自動車(EV)のうち、現代自動車の「IONIQ(アイオニック)5」と起亜(キア)自動車の「EV6」が世界舞台で好評を得ている。現代自動車グループのチョン·ウィソン会長がテスラを抑え、「電気自動車世界1位」という夢をかなえることができるかに関心が集まっている。ソウル新聞が報じた。
26日、現代車グループのメディアチャンネルHMGによると、欧州の権威ある自動車メディアが来月、欧州での発売を控えているEV6に対し、異例の絶賛を連発した。英国メディア「ワッカ」は「EV6がテスラモデル3よりはるかに速い充電速度を備えている」とし、オランダのメディア「オートウィーク」は「大胆で素敵なデザインで時代をリードした」と評価した。またドイツのメディア「アウトモート·ウント·スポーツ(AMS)」は、「加速性能が印象的で時速185キロでも安定的で快適」と伝え、「アウトビルト」は「車の動き、ステアリング感覚、サスペンションなどが完璧に調整され、運転する楽しさに優れている」と絶賛した。

起亜自動車のE-GMPプラットフォーム電気自動車EV6(写真:起亜自動車)
世界電気自動車市場を率いるテスラより充電システムが優れているという評価も相次いでいる。IONIQ5とEV6は800V高電圧システムを搭載し、バッテリー残量10%から80%までたった18分で超高速で充電ができる。テスラモデルはスーパーチャージャーで10%から80%まで充電するのに約1時間かかる。これに先立ちチョン会長は昨年7月、韓国版ニューディール国民報告大会で「2025年にグローバル電気車市場リーダーになる」という抱負を明らかにした。業界では世界1位のテスラを狙った発言と解釈した。
先に発売された「IONIQ5」の欧州販売も好調だ。今年4月末から8月までの全世界累積3万1450台が販売された。今年下半期に米国市場に本格的に投入されれば、販売量はさらに増えるものと見られる。IONIQ5は、世界3大デザイン賞の一つである米IDEAデザイン賞授賞式で、最高賞である金賞を受賞したこともある。
現代·起亜自動車は、E-GMP電気自動車の販売拡大により、今年第3四半期の黒字転換が予想される。エフアンドガイドによると、現代自動車の第3四半期の営業利益コンセンサス(証券会社の予測値平均)は1兆7990億ウォン(約1687億円)と集計された。昨年第3四半期は、セタエンジンの品質コストの反映で、3138億ウォン(約294億円)の営業損失を出した。売上は昨年第3四半期比6.87%増の29兆4713億ウォン(約2兆7634億円)と見込まれる。起亜の第3四半期の営業利益も1兆3301億ウォン(約1247億円)に達し、収益性が改善される見通しだ。
ただ、車両向け半導体供給不足事態が続いており、今後、電気自動車生産に支障が生じる可能性は残っている。半導体の需給難で現代車は今年上半期7万台、起亜は6万台の生産に支障を来たした。
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