アップルが2023年までに、慶尚北道(キョンサンプクド)の浦項(ポハン)に製造業の研究開発支援センターと開発者アカデミーを設立することにしたという。京郷新聞が報じた。
慶尚北道は今月27日、浦項市庁でアップル・浦項市・浦項工科大学と共に、アップル製造業研究開発(R&D)支援センターおよび開発者アカデミー(Developer Academy)の設立および運営に関する了解覚書(MOU)を締結した。アップルは、浦項工科大学のキャンパス内に支援センターなどを設立し、これを浦項工科大学と共に運営する予定だ。
今回設立する研究開発支援センターには、韓国中小企業のスマート製造業を育成することができるスマート工程や、環境にやさしい製造技術に関する最新装備が入る予定だ。ここではアップルの専門人材が、韓国の企業の中で支援対象を選び、教育やコンサルティングなどを行うようになる。またアップルは、ソフトウェア分野のコア人材を育成する開発者アカデミーを初めて韓国に設立する。
慶尚北道は今回の業務協約をきっかけに、新たな青年ベンチャーの起業環境を作ることができるだけでなく、地域の中小企業の技術力向上も可能だと期待している。
慶尚北道はいわゆる「慶尚北道スマート人工知能(AI)ファクトリープロジェクト」を推進することにした。慶尚北道は、世界のアプリケーション経済で成功を収めた韓国の開発者の模範事例を通して、才能のある開発者や起業家、デザイナーなどを育成する教育を行う。
慶尚北道は、約9カ月の過程で、約200人の教育生が開発者アカデミーのプログラムを受けるだけに、地域経済の活性化や地域内のソフトウェアベースのスタートアップが生まれる機会になるものと見ている。
教育は、講師16人がコーチやデザイン、マーケティングなどのアイディアを実現させることを目標に行われる。慶尚北道は、浦項工科大学をソフトウェア革新パークとして育成し、非首都圏の板橋(パンギョ)テクノバレーのような「第4次産業革新バレー」として育成していく計画だ。
これに先立ち、慶尚北道や浦項市、浦項工科大学は、今年4月から官民合同タスクフォースを設け、アップルの製造業研究開発支援センターの誘致プロジェクトに着手した。今後慶尚北道は、官民協議体を設け、後続の発展戦略事業を推進する計画だ。
アップルコリアのユン・グ社長は「アップルの開発者アカデミーや研究開発支援センターは、韓国の開発者や企業家、学生に核心的な技術や知識を提供することで、国家的な経済的機会の創出に寄与する」と述べた。
イ・チョルウ慶尚北道知事は「慶尚北道は、300万人の道民と地域の企業が共に作っていく株式会社と相違ない」とし「アップルも慶尚北道の産業政策を作っていくパートナーとして支援を惜しまない」と語った。