独メルクエレクトロニクス、韓国半導体材料事業に8300億ウォン投資

ドイツの素材・部品企業であるメルクエレクトロニクス(Merck Electronics)が2025年までに韓国に6億ユーロ(8300億ウォン、約780億円)を投資する。韓国における半導体と有機発光ダイオード(OLED)の製造用素材の生産設備拡張や研究開発(R&D)能力の強化に活用されることが予想される。韓国イーデイリー社が報じた。

産業通商資源部は8日、ソウルフォーシーズンズホテルでムン・スンウク産業通商資源部長官と訪韓中のカイ・ベックマン(Kai Beckmann)メルクエレクトロニクス代表が会い、韓国投資協力について議論したと9日、明らかにした。

メルクは別途発表を通じて、2025年の終わりまでに、半導体材料などの電子産業分野へ全世界的に30億ユーロ(約3900億円)以上を投資する計画であり、この内約6億ユーロ(約780億円)を韓国に投資する計画であるとした。メルクは1989年に韓国に投資した後、過去32年間安定的に事業を行ってきており、安定半導体材料の供給、約1400人の雇用創出など国内産業の発展に貢献している。

今回発表した国内6億ユーロの投資は、先月9日に開催されたメルクの社内行事でエレクトロニクス事業部門「レベルアップ」成長プログラムの中の一つである。メルクは、このプログラムで急激に成長している半導体市場での新たな機会をつかむとコメントしている。メルクは、今年から2025年まで年平均3〜6%の有機的成長を目指すと発表した。

産業部は、今回のメルクの投資が「K-半導体戦略」の推進などの半導体サプライチェーンの強化を推進する半導体産業のサプライチェーンに大きく寄与すると予想した。メルクの韓国投資は主要企業の保有など、韓国の優れた事業環境も重要な決定要因であるが、政府の半導体産業育成政策と積極的な投資誘致の努力なども大きな影響を及ぼしたと評価した。

ムン・スンウク長官は「グローバルの半導体競争の中で、韓国は半導体サプライチェーンの強化、高度な技術の確保などのために、R&D投資の拡大、人材育成、規制の改善など官民が一緒に努力をしている」とし「メルクの韓国投資は安定サプライチェーンの確保、先進技術・人材の確保などの面で大きな助けとなり、メルクも主要企業との安定的なビジネス関係を構築するなど、相互にWin-Winな関係となる」と言及した。

続いてムン長官は「今後メルクの個別投資プロジェクトが可視化すれば、政府レベルでも現行法令上の立地・税制・現金支援など、様々なインセンティブを支援していくことだろう」と付け加えた。

メルクのカイ・ベックマン代表も「半導体とOLEDなどメルクが属する業界は、ますます急速に拡大している」とし「会社はこの勢いに乗り、成長見通しを大幅に上方修正している」と伝えた。

メルクは、半導体分野で半導体コアの工程の一つである化学的機械研磨(CMP)素材を集中的に研究するR&D拠点韓国先端技術センター(K-ATeC)を昨年6月に平沢松炭産業団地内に開いた。また、国内の最先端半導体極紫外線(EUV)工程に使われるリンス液の生産設備増設も行われている。ディスプレイ分野では、昨年10月に平沢浦升工場に2000万ユーロ(約26億円)以上を投資し、液晶表示装置(LCD)のテスト部品工場とOLEDの発光材料の工場増築のための投資協約を京畿道市と結んだ。

メルクの今回の発表で、これまで国内の半導体のサプライチェーンの短所として指摘された半導体化学素材研究のインフラや生産規模が大幅に拡大するものと予想される。特に、国内最大の半導体メーカーの素材・部品・装置の現地化を支援し、国内の半導体市場の成長に大きく貢献するものと思われる。

政府もグローバルサプライチェーンの競争が激化する状況の中で、半導体・ワクチンなどの国家戦略的に誘致が必要な産業については、今後も高位の接触拡大、積極的なインセンティブ提示など、積極的に誘致活動を展開していく計画である。

参考記事:独メルクが韓国で有機EL素材の工場増設…2千万ユーロのMOU締結
参考記事:韓国ディスプレイ産業展示会IMID2021、明確な違いを見せたLGとサムスン

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