フォルダブルフォンでヒットのサムスン、超格差拡大に向け更なる投資

成功の可能性が非常に低いと判断され「ギャンブル」だと評されていたサムスン電子とサムスンディスプレイのフォルダブル戦略が「ジャックポット」を引き当てた。市場シェアの下落が予想されたスマートフォンと中小型有機発光ダイオード(OLED)市場で、今年第3四半期それぞれ有意義な成果を出したのだ。両社はフォルダブル市場の支配力をさらに高めるための先制投資として「超格差」を広げる計画を立てているという。韓国メディア「ChosunBiz」が報じた。

ブルームバーグ通信は最近、サムスン電子の2021年第3四半期の業績を伝え、「フォルダブルフォンが次世代の大勢に浮上するというギャンブルにサムスン電子がお金を注ぎ込んでいる。差別化されたハードウェアと競争力のある価格政策で反転を図る戦略を展開したのが功を奏している」と分析した。

実際、サムスン電子のスマートフォンを担当するIM(IT·モバイル)部門の今年第3四半期の売上は28兆4200兆ウォン(約2兆7593億円)、営業利益は3兆3600億ウォン(約3262億円)と、前四半期よりいずれも増加した。当初、部品供給に支障が生じ、業績が低迷するだろうという市場予測を覆したのだ。サムスン電子は「業界全般の部品供給不足の状況にもかかわらず、前期比売上が増加した」とし「特に洗練されたデザインとアンダーディスプレイカメラ(UDC)、Sペン、防水などの機能で大きな反響を得ている「Galaxy Z Fold3」と「Galaxy Z Flip3」の販売好調に支えられた」と話した。

サムスンディスプレイを含めたサムスン電子のDP(ディスプレイパネル)事業部の業績は、第3四半期の売上は8兆8600億ウォン(約8602億円)、営業利益は1兆4900億ウォン(約1447億円)を記録し、同様に前四半期に比べ増加した。特に営業利益は第3四半期の過去最高記録だ。サムスンディスプレイ企画チームのチェ·グォンヨン専務は、「第3四半期の中小型ディスプレイはフォルダブルを含む高性能製品の販売拡大で収益性が大幅に改善し、過去3四半期で最高の利益を達成した」と話した。

サムスン電子によると、今年意味ある成績を出したフォルダブル·スマートフォンとディスプレイは、来年の状況がさらに良い。サムスン電子無線事業部のキム·ソング常務は「フォルダブル販売量は今年のフォルダブル販売量は前年に比べ数倍水準に成長し、来年も大幅な成長が続くとみられる」とし「フォルダブル経験完成度を高め、市場先導戦略を推進している」と述べた。

市場調査会社のユビリサーチは、全体ディスプレイ業界の今年のフォルダブルOLED出荷量を890万台と観測した。続いて年平均53%ずつ成長し、2025年にはフォルダブル出荷量が4900万台に達すると見通した。ユビリサーチは「サムスンディスプレイは今年に810万台の出荷量で、市場の90%という圧倒的なシェアを持っている」とし「来年は1800万台を出荷できるとみられる」と述べた。

サムスンディスプレイは、フォルダブル市場の拡大にあわせ、現在9つのラインで運営しているフォルダブルOLEDモジュール生産ラインへの追加投資に踏み切ることを決めた。サムスンディスプレイやフォルダブルOLED用ウルトラシーングラス(UTG)を開発したドウインシスも、同様に追加増設に乗り出す。チェ·グォンヨン専務は「現在早く成長中のフォルダブルディスプレイ需要対応のため、適時にモジュール投資が必要だと判断し、モジュールライン投資を積極的に検討している」とし「フォルダブル製品を既存顧客だけでなくグローバル顧客に多角化して市場リーダーシップを強固にする」と述べた。

現在、フォルダブルOLEDとスマートフォンは中国ディスプレイ·スマートフォンメーカーでも関心を持って開発中だ。中国BOEは現在、ファーウェイ供給向けインフォルディング6.8インチフリップタイプやアウトフォールディング方式の8インチフォールドタイプのフォルダブルOLEDを作っている。ビジョンオックスの場合もスマートフォンメーカーの「アーナー」にフォルダブルOLEDを供給するために技術力をアップさせている。両社は今年末ごろ、本格的な量産に入る見通しだ。CSOTもフォルダブルOLEDの開発に着手した。

ただ、中国メーカーのフォルダブルOLED出荷量は、サムスンと比べて意味のある数字ではないというのが業界全般の認識だ。同社は「中国メーカーが1000万台以上のフォルダブルOLEDを出荷するには時間が必要だ」と指摘した。

サムスン電子とサムスンディスプレイは、市場支配力をさらに高めるための「超格差戦略」に乗り出す。まず、サムスンディスプレイはサムスン電子から離れ、中国スマートフォンメーカーのOPPOにフォルダブルOLEDを近いうちに供給する予定だ。サムスン電子は生活家電で大きな人気を集めた「ビスポーク」生態系をフォルダブルスマートフォンに取り入れる。ビスポークは、消費者個人の好みに最適化されたオーダーメード型製品を提供するサムスン電子の製品戦略を意味する。Galaxy Z Flip3ビスポークの場合、全部で49種類の外装色を組み合わせることができる。業界関係者は「サムスンのフォルダブルはすでに3世代にわたり技術および製品のノウハウを積んできたが、検証もすでに終わった」とし「フォルダブルディスプレイを有意義に量産できるメーカーはサムスンディスプレイだけで、これを活用して製品で販売成果を出したメーカーもサムスン電子が唯一だ」と話した。

参考記事:「来年2月発売確定」フォルダブルフォンを超えるサムスン戦略スマホは
参考記事:中国「フォルダブルフォン」続々参入…サムスンは主導権を死守できるか
参考記事:8年後には1兆円市場に…サムスンD、フォルダブル大ヒットの兆しに沸く

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