平面から立体へ…ARで進化する自動車用ヘッドアップディスプレイ技術

フロントガラスに道路、周辺の情報、進行方向などを表示する拡張現実(AR)ヘッドアップディスプレイ(HUD)の技術競争が激化している。HUDが普及することで、消費者がより多様な情報の提供を求めるようになり、HUD 2.0時代が本格化している。韓国メディア「dongA.com」が報じた。

自動車業界によると、HUDオプションを選択する消費者は増加しつつある。韓国の現代自動車によると、GRANDEUR(現代自動車のセダン)を購入した消費者の35%がHUDオプションを選択した。また、電気自動車のIONIQ 5の場合、41~45%の消費者がHUDオプションを選択した。消費者に30代~50代が多いセダンと、若年層に人気が高い傾向がある電気自動車の両方でHUDオプション選択率が30~40%に達したことは、HUDの市場需要が高まっていることを示唆している。

自動車業界では、HUD技術をさらに発展させるための技術競争が激しくなっている。市場分析会社のMarketsandMarketsは、2020年に13億ドル(約1500億円)であったHUD市場の規模が、年平均28.5%成長し、2025年には46億ドル(約5300億円)に達すると予測している。

自律走行技術の発展も、AR HUDの導入を加速化させている。運転者が自律走行に必要なカメラやレーダーなどのセンサーを通じて周辺車両や周囲環境の情報を把握するようになったことで、AR HUDの技術水準も高くなると予想されている。速度などの情報を平面的に投射するだけでなく、ARを導入する動きが本格化することで、IT企業もHUD市場への参入機会を探っている。

韓国の自動車メーカーでは、現代自動車グループの系列会社が最もAR HUDに積極的に投資し、技術を確保している。韓国統計庁によると、HUD関連特許を最も多く出願している会社は現代モービス(93件)であった。さらに、2位は現代自動車、3位は現代オートロンであった。昨年度、現代モービスはAR HUDを開発するイギリスのEnvisics社に2500万ドル(約29億円)規模の投資を行った。現代モービスは、自律走行車に最適化されたAR HUDを共同開発し、2025年に量産を開始する予定である。

電装事業に力を入れているLGエレクトロニクスも、11月11日、車両用ARソフトウェアソリューション供給事業を推進すると発表した。先進運転支援システム(ADAS)、カメラ、ナビゲーションなどの情報をAR HUDに効果的に反映させるプログラムを作り、自動車メーカーに販売する方針と見られる。

ドイツのフォルクスワーゲンは昨年度12月に、電気自動車のID.4にAR HUDを適用すると発表した。また、メルセデス・ベンツも、フラグシップモデルのSクラスにAR HUDを適用した。今年度9月にドイツ・ミュンヘンで開催されたIAAモビリティ2021でも、AR HUDの関連技術が多く出展された。中国のIT企業、ファーウェイは、ARナビゲーションと安全運転機能を提供する製品を披露した。現代モービスのある関係者は、「IAAモビリティでAR HUDは電気自動車に劣らないくらい企業顧客に興味を持ってもらった」と述べ、「市場需要が高いため、大衆化が速く進むはず」と予想した。

参考記事:ヒュンダイモービス「世界初・クラスターリースHUDを開発」発表
参考記事:起亜自動車、新型「スポーテージ」のティーザーイメージ公開 起亜の人気シリーズ

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