ハンガリーかポーランドか…Kバッテリー「素材・部品・装備」で欧州争奪戦

SKCが欧州の銅箔生産拠点としてポーランドを指名した。同じグループの系列会社であり、主な顧客でもあるSKオンがハンガリーに位置しているため、同じ場所に位置するものと予想されたが、そうしなかった。すでにハンガリーにはライバル会社のソルース先端素材とイルジンマテリアルズも定着しているためと見られる。バッテリー完成品メーカーの後をついて、欧州に次々と進出している素材や部品、装備メーカー各社の拠点争奪戦が日々激しくなっている。韓国メディア「電気新聞」が報じた。

最近、SKCの銅箔製造投資会社であるSKネクシリスは、ポーランド当局とスタロバボラ市のE-モビリティ(E-Mobility)産業団地に銅箔工場を建設する内容の投資協約を締結した。

SKCは、ここに約9000億ウォン(約858億円)を投資し、年間5万トン規模の銅箔生産施設を建設する計画であり、今後10万トンまで拡大する計画だ。来年上半期に着工し、早ければ2024年から商業生産を開始する予定だという。

銅箔はバッテリーの負極材に入る核心素材である。このため、当初はSKCの欧州拠点としてハンガリーが予想された。主要顧客でグループ系列会社のSKオンがハンガリーのコマロムに位置しているからだ。

しかし、すでにハンガリーはライバル会社がポストをねらっている。欧州で唯一、銅箔を生産するソルース先端素材が昨年、年間1万2000トンのハンガリー工場を完工し、生産をしており、1万9000トンを増設する予定だ。また、イルジンマテリアルズも欧州拠点としてハンガリーを決定した状態で加工工場だけを建てるか、生産工場まで建てるかを最終的に検討している。

互いに最優先国でもあるポーランドとハンガリーはドイツ、オーストリア、チェコ、スロバキア、フランスなど欧州の自動車生産拠点を隣に置いており、他の欧州連合国に比べて賃金も安く「欧州の工場」と呼ばれる。このような長所のおかげで、韓国バッテリー関連企業が多数進出し、欧州バッテリー産業の核心拠点になっている。

ポーランドではバッテリー完成品メーカーのLGエナジーソリューションが年間70GWhの生産工場を運営しており、分離膜生産メーカーのSKアイイーテクノロジー(SKIET)が年産3.4億平方メートル規模の生産工場を稼動している。電解液メーカーのエンケムも、年間2万トン規模の生産工場を稼動しており、電解液の原料を生産するフソンも進出を準備している。

ハンガリーでは、バッテリー完成品メーカーのSKオンが、年間17.5GWhに続き、30GWhの増設を進めており、もう一つの完成品メーカーのサムスンSDIは、年間30GWh生産工場を50GWhに増設している。アルミニウム電池銅箔会社のロッテアルミニウムは、年産1.8万トン規模の生産工場を完工しており、電解液会社のトンファ·エレクトロライトも年2万トン生産工場を完工した。正極材生産会社のエコプロビーエムは、2026年まで欧州に1兆1000億ウォン(約1048億円)を投資し、年14万トンの生産工場を建設する計画の中で、主要顧客会社のSKオンとサムスンSDIがあるハンガリーが有力視されている。

欧州バッテリー市場は、膨大な成長潜在力を持っているのに比べ、素材や部品、装備の供給網が足りず、国内メーカーにはチャンスとして迫っている。

KOTRAの「2021欧州電気自動車バッテリー市場進出戦略ガイド」によると、欧州の電気自動車販売量は2021年190万台から2030年には最大1330万台に増えると予想される。これによる欧州のバッテリーセル生産規模も2021年53GWhから2030年には最大968GWhへの増加が予想される。

ただ、欧州は自国内の供給網確保及び資源リサイクルを強調しているため、現地企業との協業とリサイクル事業も強化しなければならないと分析されている。

欧州連合は2020年12月に発表した「バッテリー規制案(Batteries Regulation)」を通じて、2030年1月からバッテリー原料のうちリサイクル使用の割合をコバルト12%、リチウム4%、ニッケル4%などと提案し、2035年1月からはコバルト20%、リチウム10%、ニッケル12%へ強化する計画だ。

参考記事:韓国SKC、25年に銅箔生産能力を世界最大規模に…今年中の欧米追加投資を発表
参考記事:「SKCは二次電池・半導体・親環境事業をすべて保有 最大の投資リターン可能 」韓国証券社
参考記事:電気自動車産業の生態系確立に向け…バリューチェーン構築競争加速

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