EV普及に伴い、韓国製油各社が本格EV充電スタンド事業への変更を推進

石油販売を通じて安定的な収益を出していた製油会社各社が電気自動車(EV)充電事業進出のための足場作りに奔走している。世界的に電気車の普及が増え、今後、内燃機関に取って代わるだろうという予測が出たことを受け、新しい収益源を探している。韓国メディア「kukinews」が報じた。

6日、業界によると、韓国内製油4社は、従来のガソリンスタンド拠点を中心に、電気車向け充電スタンド事業を展開している。製油会社が保有する電気自動車充電施設は100カ所前後で、現在まで国内の電気自動車充電市場で占める割合は小さいが、大規模な投資財源と既存インフラを備えたエネルギー大手であるだけに、今後の市場拡大によっては拡張可能性が高い。

特に、政府が来年からは急速充電器に限ってコスト上昇対策のための支援等を検討しており、収益を出せる具体的なビジネスモデルも近く登場する見通しだ。

特に製油会社各社は最近、充電器メーカーや充電サービスメーカーなどとの積極的な協力体制を構築し、段階的な転換を積極的に検討している。充電器メーカーの株式を買収するとともに業務協約を結び商用化検討に着手した。

GSカルテックスは従来のガソリンスタンドを「モビリティ(Mobility)」産業の拠点空間に衣替えさせるという計画を立て、2019年から電気自動車充電事業を本格的に開始した。現在、全国70カ所のガソリンスタンド・充電所に電気自動車充電器を設置して運営している。持続的に充電器を設置し、ガソリンスタンドを拠点にした電気車の生態系を持続的に拡張させるという計画だ。

現代(ヒュンダイ)オイルバンクは「エコ」に焦点を合わせ、ガソリンスタンドのインフラ拡張を通じ、石油製品の販売以外のビジネス拡大を推進する。エコトレンドに合わせ、電気自動車・水素自動車充電所を全国に拡大し、2023年までに電気車急速充電器200基を全国直営ガソリンスタンドに設置、既存ガソリンスタンドのインフラを活用して水素充電所を2030年までに最大180カ所まで増やす方針だ。

電気自動車充電生態系の構築に向け、完成車メーカー、充電器メーカー、カーシェアリング会社まで、他業種の多様な企業との合従連衡も進められている。SK(株)は今年初め、韓国の充電器メーカー最大手「シグネット-EV(Signet-EV)」を買収した。SK(株)が直接製油事業を行ってはいないが、関係会社のSKエナジーと協業する可能性が高い。

製油会社各社の電気自動車充電事業への進出は、最近到来した製油業の危機のためだ。これまでも石油製品の販売で収益がほとんどだが、炭素中立がメガトレンドに浮上し、製油業の終末が到来するという憂鬱な見通しが出ている。また、ここ数年の精製マージンの固着化により、以前ほど製油事業を通じた収益が保障されないと判断し、製油会社は「脱製油」を試みている。

製油会社各社の電気自動車充電市場への進出が注目される理由は、従来の持っている流通ネットワークやオフラインプラットフォームのためだ。従来のガソリンスタンドは、各地域の要地に位置しており、車のアクセスが容易であり、充電施設設置のための十分な敷地を確保している。電気自動車の充電器さえ備えれば、直ちに商業化が可能だ。

ただし、充電コストの現実化や充電器設置基準の緩和は解決すべき課題となっている。今後、電気車が主流の車種になれば、充電費用の現実化が相次ぐだろうが、これまでは収益性よりは成長の可能性に集中しており、企業各社は容易に大規模な投資に踏み切りにくいのが現状だ。

製油業界関係者は「まだ国内の電気自動車充電市場は初期導入段階とみられる」とし「製油会社の電気自動車充電市場進出は、すぐに収益を出すよりも今後拡大する電気自動車事業での機会を探索し、可能性を占う水準だ」と述べた。

大林(テリム)大学自動車学科のキム・ピルス教授は「事業で収益が出ないなら、どの企業も敢えて投資しない」とし「来年、政府が急速充電器に限って費用を上げるという方向性を決めたので、近いうちに製油会社の収益ビジネスモデルも出てくるだろう」と述べた。

また、電気自動車の充電所を拡大するための設置基準を緩和する必要性も指摘されている。電気車充電器の設置のためには既存の注油施設から一定の距離を置かなければならないが、関連規定を満たしても許認可管轄庁はキャノピーの下に電気車充電器の設置を禁止している。企業が電気自動車充電器の設置に乗り出そうとしても法的制約が伴う。

経総(韓国経営者総協会)のキム·ジェヒョン規制改革チーム長は「電気自動車充電器設置基準を満たしても管轄庁の許認可基準によって設置が不可能な場合がほとんどだ」とし「既存のガソリンスタンドをすべて壊して電気自動車充電所を建てるよりも安全性が保障されるなら、規制緩和を通じてガソリンスタンドと充電所を並行運営する方法を講じる必要がある」と述べた。

参考記事:ソウル市、電気自動車用の充電設備を下半期234基追加設置
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