サムスン電子は、次期「フォルダブルスマートフォン」の新製品発売準備に本格的に突入した。内部的に製品コード名を決め、量産時期を調整するなど序盤作業を行っている。韓国メディア「dailian」が報じた。
今年に完成度を高めた第3世代製品でフォルダブルフォン大衆化の礎を築いたとすれば、来年は既存のバー(棒・bar)形態のフラッグシップ・スマートフォン程度に販売量を押し上げるのが目標だ。
14日、関連業界によると、サムスン電子は第4世代フォルダブルフォン「Galaxy Z Fold4」(仮称)と「Galaxy Z Flip4」コード名をそれぞれ「Q4」と「B4」に決めた。
前作「Galaxy Z Fold3」のコード名は「Q2」、「Galaxy Z Flip3」は「B2」だった。来年の後続作は2019年の初フォルダブルフォンから4年目を迎える第4世代製品であるだけに、コード名に付けられた番号も「3」を飛ばして「4」に合わせたものと分析される。
「Q4」というコード名に付いたアルファベット「Q」の意味は公式に確認されていないが、「女王(Queen)」を意味する「クイーン」から取ったものと推定される。これに先立って発売された「Galaxy Fold」と「Galaxy Z Fold2」はそれぞれ「トップ(TOP)」と「ウイナー(WINNER)」というコード名でサムスン電子内部で呼ばれたという。
「Galaxy Z Flip」のコード名は画面が広がり花がぱっと咲くような姿を形象化した「ブルーム(Bloom)」だった。後続作のコード名はブルームから取ったアルファベット「B」に数字「4」を付けたものだ。
部品業界によると、新規フォルダブルフォンの量産時期は、来年6月と調整されており、発売時期は8月と予想される。サムスン電子は今年8月11日、アンパック(公開)イベントを開き、「Galaxy Z Fold3」と「Galaxy Z Flip3」を披露した後、同月27日発売した。
来年も新規「Galaxy Note」シリーズを発売せず、下半期の主力モデルとして新規フォルダブルフォン2種を前面に出すものと予想される。
今年、フォルダブルフォンのヒットに成功しただけに、来年は出荷量をGalaxy Note水準の1000万台以上へ押し上げるのが会社の目標だ。業界では、フォルダブルフォンがすでに大画面の長所を打ち出し、しっかりしたマニア層を保有しているGalaxy Noteのユーザー層をある程度吸収したと判断している。
販売量も同様に、すでに「Galaxy Note」シリーズに迫っている。グローバル市場調査会社のカウンターポイントリサーチによると、今年、サムスン電子のフォルダブルフォン出荷量は約800万台と、全体市場(900万台)の88%を占める見通しだ。
最大の関心事は「Sペン」内蔵の有無だ。前作のGalaxy Z Fold3は、フォルダブルフォンとしては初めて、Sペン入力機能が搭載されたが、製品そのものに内蔵されず、別途に持ち歩かなければならない形だった。
サムスン電子は前作でもSペン内蔵を推進したが、フォルダブル機器の特性上、製品内部の不足空間問題と防水・防塵などを考慮して搭載しない案に変更された。
そのため利用者は、Sペン専用ケースを利用するか、別途に持ち歩くしかなかった。このため、折れるディスプレイの限界を克服し、優れた筆記感の実現には成功したものの、Galaxy Noteに完全に取って代わるにはやや物足りないという評価を受けた。
今回の製品は、Sペンの内蔵が確実視されている。大画面の特性であるフォルダブルフォンにSペンが内蔵されれば、Galaxy Noteのユーザー層をさらに効果的に吸収し、販売量をさらに引き上げることができる見通しだ。
電子業界のある関係者は「Galaxy Z Fold4内部にはSペンが内蔵される空間が別途に用意される」とし「他の部品空間を最大限減らしてSペンスロットが入る場所を確保し、防水・防塵に影響が最小限になるよう設計される」と述べた。
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