半導体素材の一つである銅箔分野の日本依存度を下げる作業が順調に進んでいる。サムスン電子とSKハイニックスが、韓国内の協力会社の使用割合を高めているという。韓国メディア「Digitaldaily」が報じた。
業界によると、サムスン電子は18日、半導体のパッケージに使用される2マイクロメートル(㎛)の超極薄箔(Ultra-Thin Copperfoil)韓国産の割合を拡大している。
超極薄箔は銅の薄い膜だ。2㎛は髪の毛の太さの50分の1の水準だ。微細回路製造工法(MSPA)の中心素材としてモバイル、着る(ウェアラブル)機器など印刷回路基板(PCB)に活用される。
サムスン電子は今年2月から、「イルジンマテリアルズの超極薄箔」を適用した。これまで「超極薄箔」は、日本の三井金属が事実上独占してきた。イルジンマテリアルズは2011年、東日本大震災で日本の超極薄箔の輸入に支障を来たしたことをきっかけに関連製品の開発に乗り出した。
SKハイニックスはソルース先端素材と協力している。昨年10月に2㎛超極薄箔を提供した。今月、SKハイニックスから半導体用の超極薄箔素材に対する最終承認を得た。
半導体業界関係者は「2019年の日本輸出規制後、主要素材に対する国産化作業が本格化した。サムスン電子とSKハイニックスが国産の超極薄箔を使うことになった部分も肯定的な結果」と説明した。
一方、イルジンマテリアルズやソルース先端素材は、電気車向け銅箔の生産能力も増大している。イルジンマテリアルズは、国内の益山(イクサン)やマレーシアで銅箔を量産している。ハンガリー進出を予告した。米国やスウェーデンなどにも施設投資が行われる見通しだ。ソルース先端素材はハンガリー工場を稼動している。先月はカナダ工場を構築することにした。
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