EV割合を高める現代車グループ、170万台体制確立に向けた新たな一歩

現代(ヒュンダイ)自動車グループが本格的な電気自動車(EV)を中心とした組織体制へと変化を図っている。既存の内燃機関エンジン開発機能を縮小し、電気車開発と関連した機能を強化する内容のR&D(研究開発)本部の組織を改編した。これを踏まえ、未来車市場の対応を強化するとともに、既存の内燃機関の性能改善により市場に対応する見通しである。韓国メディア「mediapen」が報じた。

25日、関連業界によると、現代車グループは今月17日、研究開発本部内のエンジン開発センターを廃止し、傘下組織を製品統合組織や電動化設計センターなど他のセンター傘下に移した。これと共に、パワートレイン担当組織を電動化開発担当に改編し、バッテリー開発センターを新設した。

今回の組織再編は、現代車グループの電動化への転換スケジュールにより、電気車関連技術の重要性が高まる一方、内燃機関のエンジンは割合重要性が落ちることを考慮した決定だ。

現代車と起亜(キア)は、2045年の炭素中立を目標に、2040年から欧州を含めた主要市場で内燃機関車を退出させ、電気車と水素電気車だけを販売する計画だ。

高級車ブランド「ジェネシス」の場合、2025年から全ての新車を電気車と水素電気車で発売し、2030年からは従来発売された内燃機関車も販売を中止するなど、電動化スケジュールがさらに早い。

このため、新しい内燃機関エンジンを開発する必要性が弱まっている。十数年以内に撤退されるエンジンを現時点で多くの費用と努力を投資して開発する理由はない。

ただし、今回の組織改編で内燃機関のエンジン研究開発組職が完全に消えたわけではないというのが会社側の説明だ。新車を発売するためには、従来のエンジンを使用しても、燃費や性能をアップグレードする必要があるからだ。

現代車グループ関係者は「既存エンジンの燃費改善や性能安定化などの側面でエンジンの研究開発需要は引き続き存在するだけに、新車を開発する製品統合センターなどにエンジンの研究開発組織を配置し、有機的に協力するようにした」と説明した。

バッテリー開発センターの新設はバッテリーの量産を念頭に置いたものではないが、今後、全個体バッテリーなどの次世代バッテリーを導入する場合、バッテリーメーカーと協力し、現代車グループの電気自動車に安定的に適用するための先行研究を担当する。

バッテリー開発センターの傘下にはバッテリー設計室やバッテリー性能開発室、バッテリー先行開発室などがある。従来の「内燃機関のエンジンに変速機などを組み合わせた動力系統」というイメージが強いパワートレイン関連組織の名称もすべて「電動化」に変えた。

パワートレインシステム開発センターは電動化試験センターに、パワートレイン性能開発センターは電動化性能開発センターに、パワートレイン支援担当は電動化支援チームにそれぞれ変更した。

プロジェクトマネジメント(PM)担当と製品統合開発担当組織も統合した。これは全体的な開発を管理するPMと設計・性能開発・試験など実際に開発業務を担当する組織を一つにまとめ、意思疎通の効率を高めるためのものだ。

また、研究開発本部のセンター2~6カ所を総括する担当級組職を相当数廃止し、センター単位だけで改編することで意思決定段階を縮小した。

今月17日の人事で新たに研究開発本部長を務めることになったパク・ジョングク社長は、役職員に送った電子メールで「急変する市場変化に対応するため、意思決定を効率化し、積極的な電動化を推進する」と組織改編の趣旨を説明したという。

パク社長は「過去の大きな資産を未来の革新につなげるため、『エンジン-変速機-電動化体系』を『設計-試験中心の機能別体系』に変更する」と明らかにした。

一方、現代車グループは、従来100万台の販売目標だった電気自動車戦略を見直して170万台に拡大し、市場でより攻撃的なポジションを取ることを明らかにしている。

参考記事:現代自動車「来年は電気自動車をグローバルで22万台販売」目標掲げる
参考記事:現代自、起亜自のEV売上が前年比で10%増加、6年間で10倍以上に成長
参考記事:現代車が2022年の新車ロードマップを策定、12種のうち7種をEVで発売

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