遠からず2回折りの「マルチフォルダブル」スマートフォンと横方向へのスライド拡大が可能な「スライダブル」スマートフォンが発売される見通しだ。韓国メディア「newsis」が報じた。(写真:newsis)
サムスンディスプレイは4日(現地時間)、世界最大の電子・IT展示会「CES2022」の開幕を控え、米ラスベガスのアンコールホテルで韓国メディアを対象にプライベートブースツアーを開催した。
サムスンディスプレイは商用化を準備している「ダイヤモンドピクセル」が採用された次世代中小型OLEDデモ製品を紹介した。ダイヤモンドピクセルは、サムスンディスプレイが独自に作ったピクセル構造で、従来のストライプ形のピクセルをダイヤモンド形に作った高級技術で、2013年にGalaxyS4に初めて採用した。
人間の網膜が、赤色、緑色、青色のうち、緑色に最も敏感に反応するという点に着眼し、緑色素子の数を2倍増やすピクセル構造で45度対角した方向に画素を実現した。これを通じてグラフィックの鮮明度と可読性が大きく向上し、対角線や鋭くて複雑なラインなどを精巧に表現できる。
サムスンディスプレイはこの日、▲フレックスS、▲フレックスG、▲フレックススライダブル、▲フレックスノート、▲AIスピーカー、▲フォルダブル携帯用ゲーム機など、次世代製品群を披露した。
フレックスSは「S」字型で前後に折りたためるマルチフォルダブル製品で、折りたたみ方によってスマートフォン、タブレット、AI機器など様々なデバイスに活用できる。2回折りで持ち運びにも優れている。
フレックスGは「G」字型で内側に2回折りのマルチフォルダブル製品だ。「S」字型のインアンドアウトフォルダブルとは違い、画面が製品の内側にあって外部衝撃とスクラッチなど耐久性に有利な構造だ。
フレックススライダブルは、従来のスマートフォンのフォームファクターを維持しながら、横方向の拡大を通じ、大画面のメリットを享受できる製品だ。普段はスマートフォンサイズで携帯しやすく、拡大させればマルチタスク、映像鑑賞など多様に使える。
フレックスノートは4対3の割合の17.3インチパネルを採用したIT向けフォルダブル製品だ。折りたたんだときは13インチノート型パソコンの携帯性を、広げたときはモニターのような大画面を楽しめるという特徴がある。
フレキシブルディスプレイを活用したAIスピーカーは円筒の一般的なスピーカーのように見えてから作動させると、広い画面のフラットディスプレイに変わる。フラットディスプレイに変われば大画面を活用したテレビ電話、情報検索などが容易となる。
同時に展示館には開発中の車両向けOLED製品も展示された。会社関係者は「電気車時代が到来し、OLEDパネルは既存のLCDパネルより薄く消費電力が半分水準なので適している」と説明した。
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