今年、韓国のDRAM市場の解氷期が早く到来する見通しだ。特に、今年のファウンドリ(半導体委託生産)投資競争によるDRAM供給調整が、メモリ半導体価格上昇の好材料につながる予定だ。韓国メディア「ブリッジ経済」が報じた。(写真:サムスン電子)
17日、業界によると、今年のファウンドリ装備・施設に対する大々的な投資で、グローバルDRAM供給は相対的に縮小するという。
国際半導体装備材料協会(SEMI)が公開した「ファブ展望報告書」によると、今年のグローバル半導体(ファブ)設備投資額は昨年比10%増の約980億ドル(約11兆2185億円)と過去最高となる見通しだ。特にファウンドリ装備の場合、昨年より13%成長し、全体装備投資額の46%水準を占めるものと推算される。一方、メモリ装備の場合、全体投資額の約37%を記録する予定だ。特に、グローバルDRAM装備への投資額は今年に減少に転じるという結論だ。
グローバルDRAMシェアで40%台で市場1位を記録しているサムスン電子も、今年ファウンドリ投資拡大に本格的に乗り出す予定だ。平沢(ピョンテク)キャンパスP3完成に続き、P4など追加的なファウンドリ生産ラインの着工にも入る。米テイラー市の第2ファウンドリ工場も上半期から本格的な着工に乗り出す。
一方、DRAMの場合、国内外の主要生産企業が保守的な投資を行うという観測が出ている。業界によると、サムスン電子とSKハイニックス、米マイクロンの主要DRAM3社が合算したDRAM新規設備投資額は前年より26%近く減少すると予想される。サムスン電子とSKハイニックスも、今年の供給網支障による需要不確実性の増加などを理由に、慎重かつ保守的な投資を行うと発表している。
逆に、グローバルDRAMへの需要は、今年も堅調になると予想される。半導体業界と証券業界が予想する今年のDRAM需要成長率は、前年比18%程度増加する見通しだ。モバイルやデータセンターの設備投資や生産増加が主な原因である。
このような流れは、今年の韓国国内半導体企業の業績にも肯定的な影響を及ぼすという分析だ。業界によると、今年サムスン電子のDRAM需要は前年より20%以上増加すると予想される。同期間の会社のDRAM供給より16%ほど多いという評価だ。
投資銀行(IB)のゴールドマン・サックスも最近、DRAM需要とサムスン電子のファウンドリ事業拡大によるDRAM供給の減少で、今年にDRAM価格の上昇が続くという見通しを出している。
結局、売上高でDRAMの割合が大きい韓国半導体企業などがDRAM供給の減少で反射利益を得ており、今年も半導体部門で業績好調が続くと評価されている。
業界関係者は「サムスン電子の世界DRAMシェアは約40%、SKハイニックスは30%以下を記録している。これら企業のDRAM売上比重が相当なだけに、もしDRAM市場価格の上昇が早くなれば、今年も昨年年間業績を上回る売上を達成する可能性もある」と明らかにした。
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