グラフェン被せ電池寿命が2倍に…LNO素材の限界を克服する技術を開発

二次電池正極素材として使われるLNO素材の寿命を2倍以上延長する技術が開発された。電気自動車の走行距離を伸ばすことが期待される。韓国メディア「HelloDD」が報じた。(写真:POSTECH)

POSTECH(ポハン工科大学、総長キム・ムファン)は7日、鉄鋼・エネルギー素材大学院のパク・ギュヨン教授が米ノースウェスタン大研究チームとの共同研究により、ニッケル基盤のニッケル酸リチウム(LiNiO2、以下LNO)素材の表面にグラフェンをかぶせ、寿命を2倍以上伸ばすことに成功したと発表した。

LNO素材は、リチウムイオン二次電池正極素材のリチウムコバルト酸化物(LiCoO2、以下LCO)でコバルトをニッケルに代替した素材だ。正極素材にコバルトの代わりにニッケルを利用すれば、価格を20%以上引き下げ、エネルギー密度を30%以上高めることができる。密度が高いほどエネルギーを多く入れることができ、バッテリーの容量が増える。しかし、このような長所にもかかわらず、LNO素材は寿命が短く、これまで商用化されなかった。

研究チームはLNO素材を使用する際、表面で酸素が発生するという事実を確認した。この酸素が粒子の構造をゆがめて素材の寿命が短くなるということだ。このため、研究チームはLNO素材の表面にグラフェンをかぶせて酸素発生を遮断し、寿命を2倍以上伸ばすことに成功した。

パク・ギュヨン教授は「この研究成果を活用すればコバルトを無くしたLNO素材の商用化を非常に早く繰り上げることができる」とし「今後、電気車価格を下げて走行距離を画期的に伸ばすこともできる」と述べた。

研究内容は「アドバンスドマテリアルズ」に表紙論文として最近選定された。

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