スーパーサイクル突入の米バッテリー市場…「Kバッテリー」が中核担う

スーパーサイクルに突入している米国バッテリー市場で、LGエナジーソリューション、SKオン、サムスンSDSの韓国3社が大規模な投資で「飛躍」の準備を整えた。韓国メディア「エナジー経済」が報じた。(写真:SKオンが米国ジョージア州に建設中のバッテリー工場=エナジー経済)

今年に入り、米ジョー・バイデン政府が推進するエコ政策が本格化し、電気自動車(EV)のバッテリー市場もスーパーサイクルに突入すると予想される中、韓国のバッテリーメーカーが米自動車メーカーと合弁で市場に成功裏に参入できたからだ。2025年にはシェアを70%に引き上げ、実を結ぶものとみられる。

6日、業界によると、今年、米政府は従来の内燃機関車燃費規制を復活させ、電気車充電インフラを拡充するなど、電気車拡大政策に拍車をかける。ホワイトハウスは現在、2%水準の電気自動車販売の割合を2030年までに50%水準に高めるという目標で、大規模購買補助金を含む法案成立を模索している。

まず、バイデン政府は前政権が引き下げた燃費規制を高め、新規車両に対する平均燃費を2020年基準で約1ガロン当たり40マイル(40mpg)から2026年までに52mpg以上へ引き上げるようにした。低燃費規制が、電気車市場の拡大を遅らせる主な原因として取り上げられているからだ。

ホワイトハウスは電気自動車拡大に向けた充電インフラの拡充にも努めている。昨年末に「電気車充電実行計画」を発表し、地域社会における電気車充電器普及のための支援策を用意した。当該計画には、電気自動車の充電所を量的に増やす内容と共に、米国に散在する電気自動車における公共充電器の充電や決済方法を一元化し、利便性を高める案も含まれている。米政府は電気自動車充電ネットワーク構築に50億ドル(約6兆ウォン、約5767億円)を執行し、追加の補助金25億ドル(約3兆ウォン、約2884億円)を割り当てる計画だ。

電気車価格を下げるための補助金も大幅に拡大する予定だ。米政府はインフラ浮揚案である「より良い再建(BBB)」法案予算に電気車補助金を含め、電気車購入費用を最大1万2500ドル(約1500万ウォン、約144万円)下げ、中古電気車を購入する場合、最大4000ドル(約480万ウォン、約46万円)税制優遇を提供する案を推進中だ。

政府のエコドライブに歩調をあわせて、ジェネラルモーターズ(GM)やフォードなど、米完成車メーカーやリビアンなどの電気車スタートアップも、攻勢的な新車発売を準備している。GMは今年、電気トラックやキャデラック・スポーツユーティリティー車(SUV)の生産目標を、従来の7000台から4万6000台へと増やした。フォードは2026年までに500億ドル(約60兆ウォン、約5兆7673億円)を投資し、電気車の販売比重を全体で40%水準に高める計画だ。特に今年はテスラ「サイバトラック」をはじめ、リビアン「R1T」、フォード「F-150ライトニング」などバッテリー仕様の高い電気自動車ピックアップトラックを中心に市場拡大が行われる見通しだ。

市場調査会社のIHSによると、北米の電気自動車バッテリー市場は昨年46ギガワット時(GWh)から2023年143GWh、2025年286GWhに成長すると予想される。年平均成長率だけで58%に達する。

韓国のバッテリーメーカーは、米国への投資を拡大し、市場先取りに乗り出している。欧州や中国、日本メーカー各社の競争が激しくなる欧州市場とは正反対だ。米エネルギー省(DOE)によると、2025年までに米国に建設予定の大規模バッテリー生産設備13カ所のうち11カ所がLGエナジーソリューション、SKオン、サムスンSDIなど韓国企業の関連施設だ。建設が完了すれば、2025年、米国内のバッテリー生産設備全体のうち、国内企業の割合は現在の10%水準から70%まで拡大する見通しだ。

最も大規模な投資はフォードとSKオン合弁法人「ブルーオーバルSK」だ。両社は米ケンタッキー州とテネシー州に114億ドル(約13兆ウォン、約1兆3149億円)を投資して計129GWhに達する合弁工場を建設している。ジョージア州にSKオン単独で建設する2ヵ所の工場を合わせると、米国だけで約150GWh規模の生産能力を確保することになる。

LGエナジーソリューションはGMとの合弁法人である「アルティアムセルズ」を通じ、オハイオやテネシー、ミシガンなどに工場を建設し、計120GWh以上の生産能力を確保するという目標を推進している。これとは別にミシガンで40GWh規模の単独工場を運営しており、ステランティスとも合弁法人を通じて40GWh規模のバッテリー生産工場を設立する予定だ。サムスンSDIは、2025年までにステランティスと現地で40GWh規模のバッテリー工場を構築するというMOUを締結しており、敷地選定を目前に控えている。

バッテリー業界関係者は「米国政府が2030年まで新車販売の半分を電気車で満たすには、年平均40%に達する電気車販売増加が続かなければならない」とし「40%を超える高い成長率は欧州と中国市場を上回る数値で、急速な市場拡大が予想される」と伝えた。

参考記事:製造は中国、バッテリーは韓国…輪郭整える「アップルカープロジェクト」
参考記事:SKオン「安全・経済性を備えたバッテリーでグローバル1位に挑戦」宣言
参考記事:「赤字脱出」Kバッテリー3社、営業利益合計は1兆ウォンを突破

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