LG電子の40インチ台中小型テレビ市場の攻略が功を奏した。「テレビは大きければ大きいほどいい」という「巨巨益善」戦略を破り、今年は42インチまでテレビのラインナップを多様化したLG電子は、増加したセカンドテレビとゲーミングテレビの需要という二兎を捕まえた。韓国メディア「毎日日報」が報じた。(写真:LG OLEDパネル使用製品を発表する様子=LG電子)
7日、グローバル市場調査機関のオムディアによると、昨年の40インチ台の有機発光ダイオード(OLED)テレビの販売量は94万9000台と、1年間で市場規模が5倍以上に膨らんだ。オムディアは、今年の40インチ台の販売量を115万200台と予測し、史上初めて販売規模が100万台を超えるものと見込んでいる。
昨年、LGディスプレイは3兆3000億ウォン(約3093億円)の投資に踏み切り、中小型OLED生産能力拡大に向けた備えを終えた。
LGディスプレイのチョン・ホヨン社長は新年のあいさつで、「今年からゲーム、透明など差別化された新規事業分野に本格参入する」と伝え、LGディスプレイの市場範囲拡大を予告した。続いてLG電子HE事業本部長は懇談会で、97・88・83・77・65・55・48・42型にのぼる業界最多のテレビラインナップを発表した。
この席でLG電子のパク・ヒョンセHE事業本部長は「数年間OLEDテレビ事業をしてきた中で、小型の42インチに対する需要があるということを確認した」とし、「セカンドテレビもプレミアム製品を好む顧客が多く、ゲーミング市場でも42インチと48インチ製品を好む」と説明した。
韓国コンテンツ振興院の報告書「グローバルゲーム産業トレンド」によると、昨年の世界ゲーム人口は約30億人で、全世界の38%に達するという。また、新型コロナウイルス感染症(コロナ、19)で室内生活が増えており、居間以外の個人空間で別に使うセカンドテレビに対する需要も増加した。
結果的にLG電子の需要と供給の予測が合致したわけだ。一方、ソニー・フィリップス・パナソニック・ハイセンスなども相次いで40インチ台のOLEDテレビを発売しており、全世界にOLEDテレビパネルを供給するLGディスプレイの今年のパネル販売台数も急増している。
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