サムスン電子が独自で製作するスマートフォン向けアプリケーションプロセッサー「エクシノス」が立地が狭くなり、窮地に立たされている。韓国メディア「国民日報」が報じた。(写真:2021年スマホ中央処理装置APシェア=国民日報)
3日、業界によると、市場調査会社のストラテジー・アナリティクス(SA)は昨年、スマートフォンAP市場で、サムスン電子は6.6%のシェアで4位に止まった。
特に、クアルコム(37.7%)、メディアテック(26.3%)、アップル(26%)、ユニSOC(2.5%)などのライバルメーカーは、2020年比シェアが上昇したものの、サムスン電子とファーウェイの子会社であるハイシリコンはシェアが下落した。昨年、世界AP市場が2020年より23%成長した308億ドル(約37兆6000億ウォン、約3兆7753億円)だったことを考慮すれば、減少幅はさらに目立っている。
SAは、サムスン電子のエクシノスが6年ぶりに1億台未満が搭載されたと指摘した。SAは「サムスン電子無線事業部がクアルコム、メディアテック、ユニSOCなどに注文を移し、販売量が減少した」とし「今年は中低価格用のエクシノス1280で市場シェアを回復するだろう」と伝えた。
一方、メディアテックは中低価格市場でのポジションに加え、プレミアムラインナップまで拡大を狙っている。ファーウェイの空白を確保しようとする中国スマートフォンメーカー各社が、メディアテック製品を求め、メディアテックのシェアは引き続き上昇している。昨年、最も多く売れたアンドロイド・スマートフォン向けAPは、クアルコムスナップドラゴン888、765、750G、そしてメディアテック「ディメンシティ700」だった。
さらにTSMC4ナノ工程で作られたフラッグシップチップセット「ディメンシティ9000」は、クアルコムスナップドラゴン8第1世代とサムスン電子エクシノス2200の代案として浮上している。サムスン電子が下半期に披露する「Galaxy S22FE(仮称)」にスナップドラゴンやエクシノスの代わりに、「ディメンシティ9000」を搭載できるという見方も持ち上がっている。
AMDと協力して作ったエクシノス2200が期待に及ばず、エクシノスに対する期待感が以前より低下したのが事実だ。さらに、メディアテックが低い価格でコスト削減にもメリットがあるため、サムスン電子のGalaxyにも搭載が拡大される可能性がある。
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