3ナノ量産に自信のTSMC…居場所を失うサムスンファウンドリは苦戦か

ファウンドリ市場で圧倒的な1位のTSMCが、今年下半期の3ナノ工程の量産に自信を示した。このような技術力を基に、アップルが次期製品でもTSMCと手を組む可能性が高まっている。韓国メディア「ニューデイリー経済」が報じた。(写真:サムスン電子とTSMCロゴ=イメージ)

一方、サムスンはTSMCに先立ち3ナノの量産に乗り出したが、歩留まりの確保が困難になり、顧客企業の確保にも孤軍奮闘するものと見られる。

18日、台湾のデジタイムズなど外信によると、TSMCは今年下半期、3ナノ工程チップを大量生産する準備を整えている。3ナノ工程の量産序盤だけでも毎月3万~3万5000個のウェハーを処理できる水準になると予想した。

TSMCは最近、業績発表の席でも3ナノ工程の導入が順調であることを自信を持って明らかにし、注目を集めた。TSMCは今月14日(現地時間)の業績発表に続くカンファレンスコールで、「3ナノランプがHPC(高性能コンピューティング)とスマートフォンアプリケーションプロセッサー(AP)でいずれも活用されるものと期待している」とし、「5ナノも7ナノに比べて3ナノは量産初年度からさらに多様な製品が発売されるだろう」と述べた。

次世代工程開発でもTSMCはリードしている。2ナノ工程開発は、2024年末の試験生産を経て、3年後の2025年には量産に成功できるというロードマップを提示した。今年下半期、3ナノ量産が安定化すれば、まもなくより向上した3ナノバージョンのN3E工程で量産に乗り出すという計画に続き、2ナノまで技術リーダーシップを順調に維持するということに確信を示した。

このように3ナノ工程で安定的に量産に成功すれば、従来も緊密だった最大手アップルとTSMCとの関係はさらに強固になる見通しだ。日経アジアなど外信は昨年の報告書を通じて、アップルが今年にTSMCの3ナノ工程基盤APを搭載したiPad製品を発売すると伝えた。アップルの主力であるiPhoneにこのAPを搭載する前にiPadに先に該当チップを搭載する方式で、結局アップルの次期iPhoneにもTSMCのチップが使われる可能性が高い。

TSMCが3ナノ量産を一つ一つ実行に移すと同時に、最大顧客のアップルをもう一度顧客に据えることに成功すれば、今のようにファウンドリトップの座を維持することには大きな異変はなさそうだ。TSMCの後をサムスンに続きインテルまで加わり追っているが、2位、3位の企業が越えなければならない山は依然として大きい状況だ。

特に、ファウンドリ分野で数年内に目覚ましい成長を見せると公言したサムスンが、なかなか歩留まり問題を克服できず苦戦している。サムスンは昨年、TSMCに先立って、今年上半期内に3ナノ工程の量産に成功するという目標を立てたが、歩留まり確保を理由に全般的な事業進行に必死になっている。サムスンが進めている3ナノゲートオールアラウンド(GAA)工程はTSMCに追いつく技術力が基盤になったと評価され、期待感を高めたが、結局、歩留まりで足を引っ張られた。

サムスンは直ちに内部製品の生産にだけ3ナノ工程を導入し、順次に外部顧客数量に採用するという方針を立てたという。このように3ナノの歩留まりが定着するまでには最大1年までかかる可能性があり、事実上先に公言した今年上半期の量産が大きな意味がないという観測が出ている。TSMCが下半期に量産を開始し、来年まで多様な顧客企業の製品を発表した後、ようやくサムスンも顧客企業の数量を受け取ることができる見通しだ。

サムスンファウンドリが今年1年間、このように孤軍奮闘を続けるものと見られ、内部的にも警戒心が高まっている。かつて「見せかけ式の歩留まり」を掲げた慣行を打破すべきだという声が力を得て、新たにサムスン電子半導体(DS)部門のトップとなったキョン・ギョンヒョン社長を中心に、より効率的な業務が可能な組織構造の改善に乗り出すと同時に、役職員間の疎通にも重点を置いている。

当初、サムスンファウンドリが立てた目標を達成するためには、今のような雰囲気を完全に刷新できる転換点が必要だという指摘も出ている。特にファウンドリのように天文学的な規模の先行投資が決定的な分野では、国家政策的な支援が必要なだけでなく、大規模な意思決定を迅速に下すことができるイ・ジェヨン副会長のような最高意思決定権者が不在という点が致命的だという意見だ。

参考記事:疾走するサムスンのファウンドリ、1位の台湾TSMCとのシェア格差を縮める
参考記事:ファウンドリのライバルであるサムスン・TSMC・インテルが異例の協力へ
参考記事:サムスンが超大型顧客を奪われた?イ副社長「半導体の青写真」の将来は

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