K半導体の悩みの種「ファブレス」…前大統領が乗り出すも3年間でシェア1%

全世界の半導体市場で韓国企業が善戦を繰り返しているが、ファブレス(Fabless・半導体設計専門)部門では依然として存在感が弱いままだ。メモリ半導体部門では存在感を放つ韓国が解決しなければならない宿題の一つだ。韓国メディア「News1」が報じた。(写真:バイデン大統領とユン大統領がサムスン半導体工場を訪問する様子=News1)
原文記事:https://www.news1.kr/articles/?4701136

6日、市場調査会社のICインサイツによると、米国が昨年に全世界のファブレス市場シェア68%で1位を占めた。続いて台湾(21%)と中国(9%)が後を次ぎ、韓国はわずか1%にとどまった。

韓国企業の中で世界50大ファブレスに属している企業はわずか1社(LXセミコン)で、昨年末基準で国内ファブレス企業数も中国(2810社)の20分の1水準(5%)の120社で、底辺も微々たるものだ。メモリ半導体市場で独歩的1位の韓国が、いざ全世界の半導体市場の70%を占めるシステム半導体市場ではわずか3%を占めているのが実情だ。

政府もこのような不均衡を改善しようとしたが、成果はあまりなかった。ムン・ジェイン元大統領は2019年4月、サムスン電子の華城(ファソン)事業場を訪問し「ファブレス分野の市場シェア10%を達成し、総合半導体強国に跳躍することが目標」と話した。しかし、ICインサイツによると、2019年から2021年までの3年間、韓国ファブレス市場シェアは毎年1%にとどまった。同期間、米国は65%から68%へ、台湾は17%から21%へと市場シェアを高めた。

韓国国内のファブレス産業が最初から不毛の地だったわけではない。韓国輸出入銀行の海外経済研究所によると、2005年から2010年まで国内のファブレス市場の規模はフィーチャーフォンの需要に支えられ、年平均41%ずつ拡大するほど高速成長を続けた。しかし、2010年代に入ってスマートフォンへの転換など環境変化に早く対応できず、世界市場シェアが長期間1%水準で停滞した。

この間、韓国内のファブレス産業が中小企業中心に成長したために、サムスン電子・SKハイニックスなどの大手メモリ半導体企業だけに高級人材が集中し、資金負担で新事業投資が不足し成長動力を確保できなかった点がファブレス産業停滞の原因と名指しされる。また、ファブレスが成功するためには設計・開発した半導体を実物に作ってくれるファウンドリを確保しなければならないが、サムスン電子などのファウンドリ企業が海外大型顧客に集中し、国内ファブレス企業の利用が難しい点も国内ファブレス産業成長を制約した。

メモリ半導体の最強者であるサムスン電子、SKハイニックスの業績がDRAMなどの価格変動によって揺れが激しいだけでなく、ファブレス市場が依然として急成長しているという点で、ファブレス市場は韓国が逃してはならない分野だ。

市場調査機関のトレンドフォースによると、昨年、世界上位10社のファブレス企業の売上は計1274億ドル(約159兆ウォン、約16兆6734億円)で、前年より48%増加した。昨年、全体半導体市場の売上成長率は21.1%と高い方だったが、ファブレス市場と比べると半分水準だ。昨年全世界で100億ドル(約1兆3088億円)以上の売上を上げた17社の半導体企業の中で前年対比売上が50%以上増加したところは計4社だが、全てファブレス企業(クアルコム・エヌビディア・メディアテック・AMD)だ。

特に半導体を設計・開発するファブレスは、これを実物で作るファウンドリと相互補完的な性格を持っているという点で、韓国が世界1位を狙うファウンドリ分野の競争力を高める基盤になりうる。台湾の場合、業界一流のTSMC(ファウンドリ)とメディアテック(ファブレス)が互いに仕事をやりとりし、シナジー効果を出している。優れたファブレスを通じてファウンドリ企業はより高い付加価値を作り出すことができ、これは先端デバイスの品質向上までつながりかねない。

業界では、国内のファブレス企業と半導体需要企業との協力を強化しなければならないという声が出ている。台湾の場合、TSMCは中小ファブレス企業と連合体を構成し、顧客会社に提供できる半導体設計ポートフォリオを大幅に拡大し、競争力も強化した。韓国輸出入銀行海外経済研究所のイ・ミヘ先任研究員は「韓国は自動車・造船・家電などで世界的競争力を保有した」とし「国内ファブレスと需要企業間の協力を強化し、新成長分野に力量を集中すれば機会があるだろう」と述べた。

政府レベルの全面的な支援も欠かせない。台湾政府は会社設立の時から出資形態で資金を提供し育てたTSMCの成功事例をファブレスにもそのまま適用した。これを通じて成長したメディアテックは最近、全世界スマートフォンAP市場で米国のクアルコムを追い抜き、市場シェア1位の企業に跳躍した。

業界関係者は「後発ランナーが先頭に追いつくためには企業間協力だけでなく人材育成政策と資金支援など政府の活発な支援が必須」とし「ファブレスは各分野との協力が重要な産業であるだけに政府と企業が一方向に動けるコントロールタワーの造成も必要だろう」と述べた。

参考記事:5年で450兆ウォンもの投資に乗り出したサムスン、「半導体超強大国」達成へ
参考記事:世界初の「3ナノ半導体」を披露したサムスン…ファウンドリのシェア高める
参考記事:ファブレス市場、昨年50%成長…グローバルトップ10社のうち韓国企業は「0」

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