テスラを魅了したサムスン電機、スマホ部品製造から電装部品企業へ変身

サムスン電機がスマートフォン部品会社から電装部品企業に変身に乗り出した。サムスン電機のチャン・ドクヒョン代表取締役社長は、自動車電装事業を成長動力と見込んだ後、電装用積層セラミックコンデンサ(MLCC)とカメラモジュール市場攻略に拍車をかけている。スマートフォンなど業況浮き沈みが激しい情報技術(IT)部品に対する依存度を下げる代わりに、成長余力が大きい電装事業を中心にポートフォリオを多角化し体質改善に乗り出す計画だ。韓国メディア「e大韓経済」が報じた。(写真:サムスン電機チャン・ドクヒョン代表理事=サムスン電機)
原文記事:https://www.dnews.co.kr/uhtml/view.jsp?idxno=202206131421014250099

13日、業界によると、最近サムスン電機はカメラモジュール事業で供給単価が下落しているスマートフォンから目を向け、自動車に搭載されるカメラモジュールに集中している。

電装用カメラモジュールは道路信号、表示板、障害物など外部環境を撮影し、自動車の頭脳の役割をするプロセッサーで情報を伝達する役割をする部品だ。

電気自動車時代の開幕と共に、電装用カメラモジュールは爆発的な成長が期待される。業界では電装用カメラモジュールの出荷量が今年2億2600万個で、前年より約55.7%以上急増するものと予想した。2025年には今年より2倍以上増えた5億3000万個に達するという観測だ。

また、スマートフォンのカメラ価格が5000~1万ウォン(約521円~約1041円)水準であるのに対し、自動車電装用カメラは3万~5万ウォン(約3124円~約5206円)に達し、平均販売価格(ASP)が高く、高付加価値事業として挙げられる。

最近、サムスン電機はテスラの乗用車とトラックに搭載される電装用カメラモジュールを納品する契約を結び、新たな足掛かりを作ることに成功した。契約規模は最低4兆ウォン(約4165億円)から最大5兆ウォン(約5206億円)に達するものと推定される。

業界では今回の契約でサムスン電機がカメラモジュール市場で1位を記録しているLGイノテックを追い越せる機会をつかんだと評価している。サムスン電機の今年第1四半期のカメラモジュール市場シェアは13%で、LGイノテック(25.9%)に大きく及ばない。しかし、テスラとの供給契約をきっかけに、2~3年内にシェアを20%に引き上げる見通しだ。

さらに、今回の契約を通じてサムスン電子までイメージセンサーを提供する機会を持つようになった。サムスン電機はカメラモジュールに必要なイメージセンサーをサムスン電子から主に調達する。サムスン電子は昨年下半期から車両用イメージセンサーの生産を本格化した。

自動車電装用MLCC事業にも力が注がれている。電気自動車時代が本格的に開幕し、スマートフォンより電装部品市場の成長性が大きいという判断からだ。

自動車はIT製品と比べてMLCC所要量と適用面積の差が大きい。フラッグシップスマートフォンに使われるMLCCが800~1200個である反面、自動車は6000~1万3000個程度が使われる。実際、テスラのモデル3には9000個以上、モデル5には1万個以上のMLCCが搭載された。

サムスン電機はこれまでスマートフォンなどIT製品群中心に成長してきており、電装用MLCC市場では存在感が微弱だった。実際、グローバルMLCC市場でサムスン電機のシェアは10%未満で、日本の村田製作所(25%)に比べて大きく遅れを取っている。

チャン・ドクヒョン社長は就任後、未来成長のための二つの軸としてIT分野と電気自動車・自律走行車用電装分野を挙げ、電装用MLCC市場をリードしている日本企業を追撃するのに速度を上げている。特にMLCC内の電装比重を今年10%まで高める計画だ。

チャン社長は「人工知能(AI)、クラウド・サーバ、メタバースなどの次世代IT向け製品と、電気自動車・自律走行など電装向け製品が今後サムスン電機の成長エンジン」とし「両成長軸に事業力量を集中している」と明らかにした。

最近は技術難易度の高いパワートレイン用MLCC開発にも成功した。自動車の核心駆動装置であるパワートレインMLCCは、内燃機関車のエンジン、電気自動車のモーターなどに動力を伝達する過程で熱が多く発生し、より高い温度でも耐えられなければならない。この製品は150℃の過酷な環境でも容量減少なしに正常動作できる特性を満足する製品で、原材料開発および工法技術など技術難度が高く、日本の村田とTDKなど少数の海外企業だけが量産している。

今回の成果はサムスン電機がパワートレイン用市場への参入機会をつかんだという点で大きな意味がある。グローバル電装用MLCCは、日本企業が市場シェアの約80%前後で独占しているためだ。

サムスン電機はサムスン電子のイ・ジェヨン副会長がグループの未来の収益源として育てている電装事業における中心軸として浮上した。イ副会長は電装事業を育てるためにハーマンなどを買収したが、まだ明確な成果はない状態だ。このうちサムスン電機は電装事業で広幅の動きを続け、「サムスン電装3人組(サムスン電子・サムスンSDI・サムスン電機)」の中核となった。

専門家たちはサムスン電機がグループ内だけでなくグローバル市場でも電装事業の存在感はますます拡大すると見通している。

イーベスト投資証券のキム・グァンス研究員は「サムスン電機は電装事業部門が別にないが、各部門別の製品が電装部品市場で一軸を担当しており、事業規模は持続的に拡大するだろう」とし「電装用MLCCの場合、市場対比高い成長率を記録中であり、カメラモジュールはテスラの新モデルを含む次世代プロジェクトのパートナーに選定された中で供給規模は持続的に増加するだろう」と分析した。

参考記事:アップル製品にサムスン電機の基板採用か…「大手」顧客確保へ期待高まる
参考記事:サムスン電機チャン社長、「SoSで半導体基板のパラダイムを変える」
参考記事:「サムスン電機、北米自動車メーカーにカメラモジュールを大量供給」韓国紙報じる

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