サムスン電子のメモリ半導体製品であるDRAMの売上げが2四半期連続で下落したことが分かった。
周期的に騰落を繰り返すDRAM価格が下落局面に進入したうえ、ロシア・ウクライナ戦争の長期化と中国のCOVID-19封鎖措置などの影響でIT(情報通信)製品の生産量に支障が生じたためだ。韓国メディア「韓国経済TV」が報じた。(写真: サムスン電子)
原文記事:https://n.news.naver.com/article/215/0001042039?sid=105
特に、第3四半期にはDRAM価格が最大10%まで下がりかねないという見通しまで出て、サムスン電子の業績を支える役割を果たしてきたDRAMの収益性に対する懸念が高まっている。
12日、グローバル市場調査機関のオムディアによると、今年第1四半期のサムスン電子DRAMの売上は直前四半期より900万ドル(約117億ウォン、約12億円)減少した103億4300万ドル(約13兆4769億ウォン、約1兆4204億円)を記録した。
昨年第3四半期にDRAMの売上115億3000万ドル(約15兆236億ウォン、約1兆5834億円)を達成して以来、2四半期連続で下落した。
ただ、今年第1四半期のサムスン電子のDRAM市場シェアは42.7%で、直前四半期より0.8%ポイント増え、独歩的なトップの座を守った。
最近、サムスン電子のDRAMの売上が低迷しているのは、昨年下半期から本格的な下落傾向に入ったグローバルDRAM業況が大きく影響した。
DRAM汎用製品の固定取引価格は、昨年10月に9.5%急落した後、今年1月にも8.1%下落し、その後も引き続き下落傾向を見せている。
合わせて第1四半期にロシア・ウクライナ戦争勃発とCOVID-19にともなう中国の主要都市封鎖措置長期化など対外変化要因でスマートフォンをはじめとするIT製品生産に支障が発生し、これによってモバイル用DRAM需要が劣勢を示したのも売上減少の一要因と分析される。
グローバル2位のSKハイニックスの今年第1四半期DRAMの売上も直前四半期より8億7100万ドル(約1兆1366億ウォン、約1196億円)減少した65億5900万ドル(約8兆5594億ウォン、約9007億円)と集計された。
第1四半期のSKハイニックスのシェアは、直前四半期より3%減少した27.1%だった。
一方、グローバル3位の米国マイクロンは今年第1四半期のDRAM売上が直前四半期より5億7500万ドル(約7501億ウォン、約790億円)増加した60億2500万ドル(約7兆8596億ウォン、約8274億円)を記録し、シェアも2.7%p上昇した24.8%と調査された。
世界のDRAM市場の規模は昨年第3四半期に262億3900万ドル(約34兆2287億ウォン、約3兆6033億円)でピークに達した後、最近2四半期連続で下落した。今年第1四半期の世界DRAM市場規模は242億4800万ドル(約31兆6315億ウォン、約3兆3299億円)だった。
一方、グローバルDRAM業況が今年下半期にもなかなか改善されないだろうという見通しが出ている。
市場調査機関のトレンドフォースは最近の報告書でインフレおよび景気低迷の憂慮を取り上げ、第3四半期のDRAM価格下落幅を既存の3~8%から5~10%水準に調整した。
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